ぱらのみっく・ういんどう

ひとり旅のブログ。乗り鉄中心、バスに船、街歩き。ひとつのテーマをじっくりと…。

会津若松発、新津行きの最鈍行列車・227D【磐越西線・2021年末】

2021年末。ほんとうに久々の18切符旅行では、福島から磐越西線経由で新潟方面へ抜けていきました。その途中で乗った列車がなんだか印象に残ったので、ご紹介します。

※2022年3月改正前の旅行記です。その後この列車は消えてしまいました…。

 

会津若松

朝8時、ドカ雪から一夜明けた会津若松駅。

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駅前広場の大きな会津若松駅。駅舎は和風の外装です。

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凍える赤べこ

凍り付いたホームの一端に、銀色でカクっとした現代的なディーゼルカーが止まっています。これから乗る、磐越西線227D 普通 新津ゆき。がらんとした車内で、8時14分の出発を待ちます。

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GV-E400という形式名。雪がついています。

この次の列車は、喜多方ゆきが9時57分。新津行きは11時台の快速列車…と、まあローカル線らしく間は空きますが、時間的な問題かお客さんは少なく。余裕でボックスシートを占領できてしまいました。ちょうど巨大寒波の襲来、そして年末、というのもあるかもしれませんが、意外とさみしい。

 

会津若松→喜多方:普通列車の駅飛ばし

発車してしばらく、喜多方までは会津盆地の中を走ります。

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晴れ渡る会津盆地

直線的な線形のこの区間堂島・笈川・塩川・姥堂会津豊川と、わりと細かく駅が設置されていますが、この列車が止まるのはそのうち塩川駅だけ。この列車だけでなく、多くの列車はこの区間で通過運転を行います。別に快速列車というわけではなく、これがこの区間の「普通」の様。

これらの駅は一日、上下ともに5本のみの停車。一方、快速1往復と普通10往復は通過してしまいます。

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堂島駅の通過シーン

かつて長編成の客車列車が主体だった頃に、編成の短いガソリンカーやディーゼルカーだけが止まる短いホームの駅…が、運行形態だけそのままに今も残っているのでしょうね。ちょっと面白い。

ついでに言えば、喜多方までの区間は電化もされていますが、本数は年々減少し、今や1.5往復のみ。地元新聞では電化設備の廃止撤去も報じられていて、まあ仕方ない気もしますが、そういう段階かあ、とちょっと驚きました。

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喜多方駅。ここまでは電化区間、架線柱が立っています。


喜多方~五泉阿賀川と長時間停車をお供に

この先線路は高度を上げ、そのあとは福島-新潟県境の山地を走ります。喜多方から先は五泉までICカードも使えず、ローカル線らしさはより濃ゆく。

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荻野駅あたりで見えた阿賀川ダム湖が漕艇場として使われてました。

やたらとゆっくりな227D

阿賀川(阿賀野川)と並走し、内陸のローカル線らしい雰囲気を感じる景色の美しい区間です。が、手元の「小さな時刻表」をめくってみると、この227D、この区間を走り抜けるのにやたらと時間がかかるのです。

ざっくりまとめてみます。

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赤線で示したのが乗っていた227D。この列車、途中駅での停車時間がやたらと長いのです。そのおかげか、普通列車が2時間40分前後・快速が2時間18分で走り抜けるところを3時間18分も掛けてゆったりと進みます。

ところで、227Dと直接は無関係ですが…上の絵、ついでに高速バスを入れてみました。会津若松-新潟間って2時間切るのですね。磐越自動車道があまりに強い…。

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右が以前新津駅で見かけた「ばんえつ物語」客車。(2013年、リニューアル前だ…)

この区間の名物観光列車、SLばんえつ物語号は若松→新津を3時間15分で走破しますから、227Dは蒸気機関車牽引の客車列車より更に時間がかかることになります。

(もっとも、SLの新津行きは走る時間帯が日没間際で飛ばし気味、というのもあるかもしれませんが。午前中の会津若松行きは3時間30分の運行。)

まあ要は、227Dは磐越西線会津若松発、新津行きの列車で一番のドン行列車だなあと気づきました。下記、長時間停車の風景を交えつつ、沿線風景をご紹介。

 

野沢駅(25分停車)

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野沢駅に停車。駅舎には写真中央の跨線橋でアクセスします。

耶麻郡西会津町の代表駅、野沢駅でまずガッツリ25分の停車。3番線まである結構大きな駅です。特に行き違い列車や通過待ちがあるわけでもなく、ただただ止まっているだけで、この時点では謎の長時間停車です。

これだけ停車時間があれば、駅周辺をいろいろ観察したいところ。が、久々の旅、動き方の勝手がつかめず、ちょっと控えめにホームを見て回る程度にしました。寒かったし。

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パラパラと雪が。銀色の車体は雪の中だと冷たそうに感じます。

野沢駅のお次、上野尻を出るとすぐに立派なダムが見えてきました。ちょっとテンション上がる!

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上野尻ダム。

徳沢駅(9分)

上野尻駅の次(さっきの野沢駅から2つ隣)の徳沢駅で、また9分間停車。新潟-福島県境に位置する駅です。

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徳澤駅。青空が見えました。

この駅で、新潟からやってくる快速「あがの」号と交換を行います。

恐らくですが、野沢駅での理由不明の25分停車、この待ち時間の時間消化も兼ねていたんでしょう。より大きい町の駅で時間を潰す、という意味合いがあるんじゃ?と推測。

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通過する「あがの」は3両編成でした。

快速が通過した後はすぐの発車。新潟県に入ります。分水嶺というわけでもないので、あまり県境を越えた感じはありません。(ただ、川の名前は阿賀川から阿賀野川に変わります。)

このあたり、昔から会津領で、廃藩置県後の一時期は福島県に属したエリア…なので、そういう雰囲気が残っているのかも。話を脱線させると、地理マニアには有名?な飯豊山登山道のヒョロ長い福島県境線、このへんが新潟県に移った影響でああなったのですよね。

 

津川駅(18分)

新潟県阿賀町の津川駅で最後の長時間停車。待合室がちょっと可愛く改修されていて、SLばんえつ物語の運んでくる観光客も意識している感じ。

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雪はやんでいました。

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スプリンクラーの水のかたちに凍る雪…

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待合室。キツネの嫁入り行列で有名らしいですが、ゆるキャラはオコジョ…?

この駅でも普通列車と交換がありました。

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普通列車と交換。こちらの車内はがらんと。

結局、野沢・徳沢・津川の3駅で止まっていた時間が25+9+18の計52分。運行時間が3時間18分ですので、この3駅だけで全体の1/4は止まっていた計算になります。

喜多方駅五十島駅でも2~3分程度止まりましたし、単純に途中駅の停車時間を足していったら1時間以上はいっていそう。まさに鈍行!

 

津川駅を出ると国道49号線と並走します…が、国道のほうは集落が途切れた途端に廃道化。断崖絶壁のなかを磐越西線だけが進んでゆきます。

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廃道だ!!現在の49号線は、対岸の山の中をバイパストンネルで抜けていきます。

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トンネルを抜けても旧49号との並走は続きます。

このあたり、通るのが列車ぐらいで人気がなく都合がいいのか、サルの群れが下りてきていました。ガードロープの柱の上にのっかったり、木の上で枝を揺らしたり。ちょっとびっくり。

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写真がムリヤリ気味ですが、親子猿。

 

五泉~新津:新潟近郊区間に突入

五泉駅から先は新潟近郊区間ICカードも使えます。車窓の家並みも増え、ずいぶんひらけてきました。

県境を越えてからは、地元の方らしき利用もぼちぼち増えていたのですが、五泉まで来ると、これまでと比べ物にならないくらいに人が乗ってきます。混雑度イッキに増してにぎやかに、湿度もちょっと高めに。

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五泉の町。まんなかのオレンジと茶色の「こども広場号」、コレ色的に、かつて走っていた蒲原鉄道がモチーフでしょうね。

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新津駅着。新潟行き電車はすぐの乗り換えでした。

こうなるともうあっという間に新津駅に到着。長い旅がおわりました。惜しむ間もなく、すぐの新潟行き電車が来てしまうので、跨線橋を渡って乗り換えて旅を続けましたが、本稿の乗車記録はここまで。

 

車輛紹介:GV-E400系

さて、最後に乗ってきた車輛のご紹介。最新型の電気式気動車、GV-E400系!

冬場はステンレスボディが凍り付き、ブラックフェイスも相まってどことなく寒々しいですが、しかし力強さも感じる。そこに桃色と黄色のキュートなドット柄を合わせてくるのが、なんだか今風の車両だなあと感じますが、妙に似合うんです。

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角ばっているような、丸っこいような、なんだか不思議な形。

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外観。ピカピカのステンレスボディに、ピンクと黄色のドット柄がお洒落。

淡い黄色・淡い桃色の組み合わせは、新潟地区の主力・E129系電車でも採用されていますから、これが今の「新潟色」なのでしょう。かつて新潟地区の旧型国電がまとっていた、濃い赤・濃い黄色のカラーリングをアレンジした感じで、こういう繋がりの感じられる塗装はなんだか好きです。

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右側がE129系。左側は115系の旧型国電塗装再現車。

車内もまだ新車なのでピカピカ。暖色のシートが冬景色に映えます。窓が遮光シートで青っぽいのも最近の車両の特徴ですね。

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車内。ロングシートと、4人掛け・2人掛けボックスシートの組み合わせ。

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4人掛けボックスシートは1両に3組。

トイレもでかい。長時間乗車には助かります。

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洋式・車いす対応でメチャクチャ広い。

ところで、磐越西線にGV-E400系が入ったのは2020年。それまでは、国鉄気動車のキハ40系列と、JRに入ってから製造されたキハ120が活躍していました。

かつての旅行記や写真を見ると、この227Dにはキハ40が充てられていたようです。長時間停車があるので、追っかけ沿線撮影にちょうどいい?のか、Web検索するとカッコイイ走行写真がたくさん出てきます。

 

新潟地区のキハ40は、羽越本線ですが一度乗ったことがありました。2013年だったかな。このあたりも全部GV-E400系に置き換えられたはず…

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羽越本線の写真ですが、磐越西線でも活躍していたキハ40・キハ47。(2013年)

折角なので国鉄車時代に乗っておきたかったなあという気もします。でも、トイレがでかく、気密性がよいので、新車でよかった!と有難がっておきました。

 

2022年3月改正で…

さて、快速「あがの」の普通列車化があらかじめ発表されていた22年3月改正。

 

この列車は「あがの」を通すために野沢駅+徳沢駅で38分も待たされていたわけで、さあどうなるか。久々に大判の時刻表を買って、確認してみました。

すると、磐越西線のこの区間はけっこう変化があります。同じ列車番号の新227Dは、若松9時48分発→新津12時26分着となり、2時間38分で走破。若松~喜多方間でも各駅に停車するので停車駅は増えますが、なんと40分!も大幅にスピードアップ。

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もう、停車時間に写真撮って遊べないね…。

いや、時間が変わってるんだからそのまま比較はできないな、と、自分が乗った227Dに相当する8時14分発の列車を確認してみる。こちらは一本前、225Dとして野沢駅止まりになっていました。そうか、途中駅で切られちゃったか…。

さらに、若松で9時48分の新227Dを逃すと、次の新津まで行ける列車は14時台の231Dに。5時間弱も空いてしまいます。

 

アシの遅い旧型が引退し、ダイヤも合理化されて、ローカル線の長閑なドン行列車は姿を消してゆくのでしょう。やっぱり、途中下車しておけばよかったな…。

柳都の赤い連接バス【新潟交通 萬代橋ライン (2021年・年末)】

新潟駅は随分様変わりしました。以前来たのが2012年(思いの外前だな?)そこからホームが高架化し、万代口駅舎が解体され…今も絶賛工事中。

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駅舎がない…

バスの運行形態もかなり変わったようで、真っ赤な連節バスが導入されてBRT(Bus Rapid Transit)を名乗り、走り始めた…というニュースは聞いていた。ずっと気になってはいたのだけれどなかなか訪問の機会がなく、その間にも色々と変化があり…2021年の年の瀬にようやく訪問できた。

 

 

新潟駅前(万代口)のりば

ずいぶん小さくなってしまった仮設万代口から、バス乗り場に向かいます。

新潟駅万代口のバスターミナルは無骨な上屋のある立派なものでした。バックで駐車するのはなかなか手間そうだけれど、こういうターミナルはなんだか好きです。一斉発車とか見ていてワクワクしました。

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ゴツい屋根と鉄柱!かっこいいな…

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2番のりばから13番のりばまで、計12レーンあってかなり大規模です。

ただ、連節バス含む、にいがたBRT・万代橋ラインはここからの発車ではなく、近くのロータリーに乗り場が整備されてます。今後工事が進めば、駅の下にバスターミナルが集約されるようで、今はまだどことなくアッサリ(?)したようにも見える雰囲気の乗り場です。カラーコーンが多くてそう見えるのかもしれない。

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丁度連接バスが来てました。前述ののりばになかった「1番のりば」が、ここらしい。

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発車案内はしっかりしていて、ちょっと鉄道っぽい。

万代橋ラインは昼間6本/時間程度運行されていますが、連節バス「ツインくる」が充当されるのは「快速」の扱いで、1時間1~2本程度がやや不定期に発車。ちょうど快速の出発間際だったので、周辺観察もそこそこに乗り込みます。

新潟のICカードは「りゅーと」というブランドですが、Suicaもちゃんと使えました。

2段ほど高くなっている最後部座席に座ります。空席はぼちぼちありますが、そもそも収容人数が多く、またバスが頻発していることを考えると結構乗っているなーという印象。

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最後部座席に。バス内の雰囲気を見渡せるので好き。

「快速」ということで、いくつかバス停を飛ばしていきます。中心市街地ではわりとこまめに停まりますが(運行開始当初はもっと少なかったよう)そこを抜けるとガッツリ飛ばす感じ。運行ルートは青山ー新潟駅間で、新潟交通電車線(1999年全線廃止)の東青山ー白山前、と、未成に終わった新潟駅方面への延伸計画をトレースするようなルート設定です。幻の路面電車に思いを馳せながら…

 

新潟駅~万代~古町~白山

万代シテイ停留所で早速新潟方面ゆきの連接車とすれ違いました。連接車は4台いるようですが、このとき確認できたのは2台だけ。

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すれちがいシーン。

このあたりは、なんというか大きなショッピング施設もあり、駅前よりも栄えている印象です。古くからの中心市街地とも重ならず、バスセンター前町とでもいうべきエリアでしょうか。

そういえば、万代シテイバスセンターには時間がなくて寄り損ねました。カレー食べたかったんだけど… またお散歩に来たいです。

 

萬代橋信濃川を渡ります。一気に空が開けて爽快

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萬代橋。もともとは路面電車を通すために広めに作られています。奥にかかっているのは柳都大橋。

信濃川を渡ると、新潟の旧来の市街地である古町エリア。こまめに停車していきます。もともと、ややこしかった中心市街地への乗り入れバス路線を整理・統合することを目的として誕生した路線ですので、バス車内のモニターには支線系統への乗換案内が、発車時刻・バス停の位置、と丁寧に示されます。

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バス停の位置が地図で示されます。

公園が整備された大きなカーブを曲がると、市役所前停留場。大規模なターミナルが整備されています。

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気になる大きなカーブ。この写真の(見えていない)右側に、かつて電車線の駅がありました。

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しっかりした屋根・風よけ付きで立派。道を挟んで反対側にロータリーも整備されています。

もともと電車線時代、ここから燕市の方まで大型の電車が走っていました。しっかりしたターミナルもその流れでしょうか。

当時の駅舎(県庁前駅→白山前駅)は解体済みですが、公園のトイレが丸みを帯びた優雅な形状で、どうもかつての駅舎をモチーフにしているようです。

 

白山~青山

ここからしばらくは、かつて電車が路上を走っていた区間となります。といっても、至って普通の…2車線道路です。ここを大型電車、晩年は元小田急の電車なんかが走ってたんだなあ、というのも、今となってはちょっと想像しづらいです。

当時の電車線を再現したカラーのバスも走っているみたいです。これは見てみたい!

kaboden.jimdofree.com

 

車内から、特に自分は最後部の数段高くなった座席に座っていたので、ずいぶんと狭い道をギリギリで進んでいくような雰囲気を感じました。

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電車時代の目線に少し近い…のかも

実際のところはものすごくギリギリ、というわけでもないですが、それでも連節バスが走ってくるのは迫力のあるエリアです。連節バスが運用される快速便は、このあたりのバス停は基本的に通過します。流石に、乗降扱いをするには狭いんでしょう。

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すこし古めの市街地です。

一方で、各停留所に止まる便はこの辺もこまめに停まります。こちらは見た目、普通の新潟交通バスで、顔のところにオレンジのBRTマークが差し込まれているのが目を引きます。

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各駅停車便。オレンジ地に白色のBRTのマークがつくのが特徴です。

各駅停車タイプは、通りから一本折れたところにある白山駅前のバスターミナルにも乗り入れます。しっかり屋根付きで整備されているのが雪国らしさ。

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バス通りからちょっと飛び出して、駅に乗り入れます。

バスは越後線のガーター橋をくぐり、関屋方面へ。

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新潟市中心部の越後線の橋は(ここに限らず) なんだか華奢でドキドキします。

この先で、かつての電車線は道路上から専用軌道区間に移っていたはず。電車線時代と同じ「東関屋」というバス停もあります。(BRT快速便は通過しちゃいますが)

 

関屋分水路を渡ります。先に萬代橋で渡った信濃川の分水路です。

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よくよく考えると、信濃川と関谷分水路に挟まれ、日本海に面する新潟市街地って「島」なんですね。

橋を渡りきるとイオンがあり、ここが終点「青山」。イオン併設のバスターミナルというのがイマドキな感じがありますが、BRTと支線との乗り継ぎ拠点ですので、ついでに買い物を…というのに便利そう。

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青山につきました。

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新潟駅から青山まで、210円。割とお安い?

青山停留所周辺

さて、到着したバス停の付近を見回すと…淡い緑色の、立派なガーター橋が見えます。

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車内からも見えます。気になる!

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ゴツくて淡い緑、よいとしか。

近づいてみると登る道があり、上はサイクリングロードになっていました。ここがかつての、新潟交通電車線廃線跡なんですね…

下の写真で中央、橋を渡りきったあたりにかつての東青山駅があったらしいです。

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登ってみました。

BRTと電車線、あらためてその近さというか…感じました。

 

帰りのバスもイオンの横から。

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歩道・屋根・バスターミナルが一体化しています。ある種の雁木? 冬のバス待ちには少し寒そうな雰囲気。

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発車案内もしっかり。

大きなディスプレイに出発案内が出ています。ここから新潟駅まで、だいたい、一般便で30分、快速便で26分となっています。一緒に上越新幹線の案内が出ているのが面白い。東京を見据えています。

 

むすび

いまのところBRTとはいいつつ、専用走行路も車外改札もありません。海外で導入されている都市型のBRT・あるいは三陸海岸の鉄道線を改築したBRT、のような雰囲気というよりかは、しっかりと(政策的に)整備したバス路線、という印象です。

それでも頻発していて、バス停もしっかり整備されているので、使いやすくしつつ、運転手不足への対応も…ということはできているのかな、と思います。(もちろん、乗り換えが増えた、等の課題はあると思いますが)

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この〇BRTマーク、シンプルで好きです。

そのうち専用レーンが設置されて…優先信号も…というのは妄想しちゃいますが、まずは新潟駅から南、スポーツ施設等がある鳥屋野潟方面への延伸が、新潟駅の整備と合わせて計画されているようです。また変化があったら、理由をつけて乗りに行きたいと思います。

(写真:Ricoh GR-iii, Google Pixel 3a)

 

強運の国鉄急行型【えちごトキめき鉄道413系・455系 (2021年・年末)】

えちごトキめき鉄道”は、北陸新幹線の開通に伴い、新潟県内の並行在来線の運営会社として設立された第三セクター鉄道。2015年3月以降、旧信越本線の「妙高はねうまライン」と、旧北陸本線の「日本海ひすいライン」の2路線を運営しています。

なんというか、すっげえ独特なネーミングセンス…と思っていましたが、さすがに5年6年経つと自分の中で何となく慣れて(?)きました。トキ鉄、なんてかわいい略称で呼ばれたりしています。

 

そんなトキ鉄が2021年に新たに導入したのがなんと国鉄型車両、413系+455系!マジですか!とずっと気になっていて、冬の帰省にかこつけて、ようやく乗りに行けました。

 

車両来歴

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妙高高原駅にて。最初ニュース聞いたときにびっくりしました。

もともと七尾線、その前は新幹線開通前の北陸本線で走っていた車両です。特に、455系(クハ455形700番台)は、国鉄急行型電車の最後の生き残り…。413系も急行型改造の電車で、富山に数編成残っていますがこれも貴重。

 

そういえばこの電車、2014年の3月に北陸を旅した際にじつは一回乗っています。当時は正真正銘の急行形475系も現役で、しかしそちらには乗れず心残り…なんて思っていました。

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クハ455-701(先頭車) 実際に乗りました。お久しぶり…。

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で、上の電車に乗っているときに、トキ鉄に来たのと同じ車両(モハ412-6・クモハ413-6)ともすれ違っています。君たち7年後、新潟で一緒に仕事することになるんよ。

その後新幹線が開業し、455形700番台は真っ赤に塗られて七尾線に転属。まだ急行形が残るんだなあとちょっと嬉しかったのです。結局、引退まで会いに行けませんでしたが…というところで更にトキ鉄へ転属のニュース。もうびっくり。

 

トキ鉄の現社長は、千葉県のローカル線、いすみ鉄道で社長を務めていた時にも、国鉄気動車キハ52)を導入したりしていた人です。

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いすみ鉄道キハ52。そういえば、この車両は今のトキ鉄糸井川駅から分かれているJR大糸線の出身でした。

つまるところ、JRで不要になり安く買えるけれど、貴重な国鉄型を走らせてマニアを呼び込み、地域と会社にお金を落としてもらおう…という作戦で、私はまんまとハマったわけです。(楽しい)

 

車両の紹介

トキ鉄に転属したのは413系3両編成と455系が1両。うち413系1両が編成から外され、代わりに455系がくっつけられています。外された413系直江津の「D51レールパーク」で展示されているようですが、今回は未見。

クハ455−701

おそらく日本最後の現役・交直流急行型電車となってしまったクハ455-701。

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一番の目玉?急行型のクハ455。ヘッドマークは日によってランダムです。くずりゅう、は米原~金沢を走った急行で、今の特急しらさぎの先祖。

急行型といいつつも、通勤列車向けに改造されて運用されていたので、ロングシート席があったりつり革がついたり…と、かなり手は入っています。中間改造車なので、運転台も後からついたもの。

 

先頭にはヘッドマークが日替わりで掲示されます。これが列車名というわけではなく、鉄道ファン向けのサービスです。

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車内の雰囲気。

車内は真ん中に8箇所のボックスシートと、車端側にロングシート。どちらも、普段の土日運用では指定席扱いになっていて、一日中乗り続けるツアーや食事つきツアーなんかに使われています。(ツアーの予約がなければ座ってOKらしい)

 

クロスシートには大きなテーブルが設えられています。テーブルで着座方向が制限されるので、直江津発の列車でのみ、進行方向を向いて座れます。

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テーブルはかなりデカいです。運用中はずっとこのままみたい。

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JR時代の車内(2014年3月)。トキ鉄に来てからも、ツアープランが出来るまでしばらくは机がなく、こんな雰囲気の車内だったみたいです。

ロングシート部にも長机。ここもツアー向け指定席になります。

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折り畳み式の木目調の机。学校っぽい。

急行型らしさを残す部分としては…

まず、トイレ・洗面台付き。ちゃんと使えます。バリアフリー対応様式便座のある最近の電車と比べると、めちゃくちゃ狭いです…が、それでもあると嬉しい。

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車両の端っこに、こじんまりと。狭い。

ドアが車両の端っこにあり、窓がずらーっと並んでいるのも、ドアが片開き式なのも急行型の名残。

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デカい窓が連続して設けられています。

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左:413系、2枚両開き扉 / 右:455系、1枚片開き扉

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車端部の天井には出っ張りがあります。デッキの仕切りの名残でしょうか?

また、行き先や種別・指定席案内・号車なんかの案内が金属板(サボ)なのも、急行型(というか、国鉄型)らしさでしょうか。

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サボの列車名について。
急行ひめかわ、は、新潟~糸魚川/青海を越後線経由(!)で結んでいました。 
快速赤倉、は、急行赤倉として名古屋~新潟を長野経由で結び、その後長野県内各地と新潟を結ぶ急行になりました。長野~妙高高原間が快速扱いだったので、それがモチーフでしょうか。
どちらも、雰囲気作りの為で、実際の列車名は「急行X号」とシンプルです。

 

モハ412−6 / クモハ413-6

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こちらにはヘッドマークはつきません。

 

直江津側2両は急行型の車体を載せ替えた列車です。2両ともモーター付きなので、国鉄型らしい走行サウンドを楽しむならコッチがおすすめ。日本海ひすいラインの長大トンネルを高速で突っ走るときのウルサさケタタマしさといったら、もう最高…。

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中間者のモハ412‐6にはパンタグラフがあります。2ドアですが、ドアが車体中央寄りに作られていて、通勤輸送を意識したつくりになっています。

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モハ470-7 と書かれたハシゴが車内にありました。モハ470…は、413系の車体更新前の形式。意外なところに名残が。

 

どの車両も、車内の掲示物は基本的にJR西日本時代のままですが、中吊り広告等は国鉄時代のものに差し替えられています。この辺のスタンスは、先行事例(というかトキ鉄現社長の前職)である、千葉県いすみ鉄道国鉄型キハ28・52と同じです。

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掲示類はJR時代のものを引き継いで使用しています。路線図も七尾線時代のまま…で、これは保存資料的意味合いでしょう。

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国鉄時代の中吊り広告。東京発の観光ツアーや、ビジネス客向けの特急増発案内、自動券売機の案内、などなど。首都圏に掲載されていたモノでしょうか?

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圧が強い

 

運行形態

妙高はねうまライン(旧信越本線)の快速1往復、日本海ひすいライン(旧北陸本線)急行2往復があり、基本的に土休日運行です。急行については平日運行があったりしますし、またツアー臨時列車でも走ったりしているようで、観光列車がメインですがいろいろ活躍しているようです。

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窓が連続する、急行型らしい455。

また土休日運行では、455形は、クロスシートロングシートともに事前申し込み制プラン向の指定席車両。もっとも今回の訪問時は、ツアープランの設定がなく全車自由席扱いでした。年末の休日ダイヤ期間だからでしょうかね? 

その旨放送はありましたが、表記類で指定席であることをかなりアピールしてくるのでちょっと混乱しました。

 

乗車ログ:◆臨時快速(直江津妙高高原

まずは妙高はねうまラインの臨時快速に乗ります。観光放送などもなく、至って普通のいつもの電車に国鉄型が充当されていて…という雰囲気。

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直江津駅6番線発。ナチュラルにいますね

直江津駅6番線を8時43分発→妙高高原駅9:37着、妙高高原駅9:44発→直江津駅10:35着のダイヤとなっています。ちなみに、東京から当日発だと、朝8時台には直江津駅にたどりつけません。(私は直江津駅前に前泊しました)

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むかい5番線ホームにほくほく線車両が来ました。

まあ、余裕で座れるくらいの混雑です。どの車両乗ろうかなと迷いましたが、全車自由席という放送があったのでとりあえず455形へ。テーブル付きのクロスシート席に余裕で座れました。

おすすめの席は、直江津発なら進行方向右側、妙高高原発なら進行方向右側。雄大妙高山を順光で望めます。

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冬の頸城野。奇跡的に?晴れました。奥には妙高山

ふだんはこの区間ロングシートのET127系での運行ですから、クロスシートに座ってゆっくり景色を眺められるこの列車は貴重です。

 

臨時”快速”としていますが、これは以前は直江津駅二本木駅で運転していた普通列車を、土休日のみ妙高高原駅まで延伸し、北新井駅春日山駅を通過扱いとしたもの。

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通過される春日山駅

もっとも2駅通過しても、特に平日の普通列車と運行時間が変わりません。どうしてこういう設定としているのかよく分かりませんが…(急行型の間合い運用の快速、というマのを再現したいのかも)

流石にこれは不評なのか、来年のダイヤ改正では春日山停車に。

 

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JR時代(~2015)の快速も春日山は停車していました。

まあそれはそれとして、快速運転大好物のいちマニアとしては通過シーンを堪能しておきましょう。

 

車窓には田園風景、冬場なので一面の雪原が広がります。新幹線との接続駅である上越妙高にとまり、北新井を通過して新井にとまります。新井駅では、列車行き違いの為すこしだけ停車時間があり、外に出てみました。

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♢雪 の標識は除雪車の停止位置でしょうか

新井駅は、今でも特急「しらゆき」や、北越急行ほくほく線から直通してくる超快速「スノーラビット」の始発/終着駅になっている、わりと大きな駅です。かつては快速「くびき野」もこの駅発着でした。そういえばJR時代に一度だけ降りてみたことがあります。

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2013年8月の新井駅。右が183系・189系の「妙高」、左が485系の「くびき野」。新幹線が開業する2015年3月まではこんな、国鉄特急型が行き交う風景が日常でした。

 

そして二本木駅。ここはスイッチバック駅になっています。

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雪除け。

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外からみるとこんな感じ。ちょっとかわいい。

妙高高原駅ゆきの列車は、まず雪よけの中で停車し、そのままバック走行で駅へ。駅に停車して、そのまま妙高高原に発車していきます。(直江津行は逆パターン)

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線路わきで「推進停目」の文字がピカピカ光っています。スイッチバック用の停止位置目標ですかね。

二本木ー関山間では雄大妙高連山を望むことができます。ちょうど、数年に1度クラスの寒波が来た翌日。新雪に快晴、最高でした。関山から先は更に山深くなり、こちらもなかなか良い景色。

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妙高連峰。新井~関山間で、特に開けてよく見えます。

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関山~妙高高原間はもう雪と森と… 大規模な雪除け?もありました。

 

妙高高原駅では7分停車し、折り返します。停車中は絶好の撮影タイム…

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雪国では欠かせない、手押しの除雪車と。

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しかし、この形式の電車が国鉄/JR時代に妙高高原まで来た経験って、多分ないですよね

あいにく臨時列車ですので、乗り換えられる長野方面の列車はありません。本当は国鉄型・しなの鉄道115系とのコラボをちょっと期待してました。

帰りは413系にのり、走行音を堪能しました。こんな良い天気なので、沿線には写真撮影勢も多いです。たしかにこれが撮れたらめちゃくちゃカッコいいだろうな、、

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撮影勢の姿もちらほら

ちょくちょく見かけるのが、雪に埋もれた踏切。

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寒そう

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道が完全に埋もれている

豪雪地帯の割り切りとして、冬場は通行止めにしてしまうのでしょう、それでも変わらずカンカン鳴動している警報器が、なんだか健気…。

 

上越妙高駅では新幹線の接続があるのか、一気に人が増えてきました。ボックスシートからロングシート部に移ります。高田では、ほくほく線からの直通列車が遅れていて少々長めに停車し5分遅れ、全速力で走って直江津には4分遅れで到着。

車内清掃がありドアが閉まるため、一旦外に出て、急行1号の時間を待ちます。

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到着。1番線着ですね。

もう一つの国鉄型快速

完全に余談ですが、トキ鉄を走る国鉄型の快速列車は他にも。

JRから乗り入れてくる新潟発の快速が115系です。前夜にお試しで乗ってみました。JRからの直通だからか、トキ鉄の切符販売を兼ねた車内検札があったりします。

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こちらは快速といいつつ、はねうまライン内は各駅に止まります。

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北陸新幹線開通前(~2015/3) は115系ばっかりでしたが、今はもう1往復だけに。この列車も22年3月改正で無くなります。

 

乗車ログ:◆急行1号・2号・3号

快速の運用が終わると、今度は日本海ひすいライン(旧北陸本線)での急行運用に入ります。こちらは先の快速とは異なり、観光列車としてしっかり観光アナウンスが入ったり、物販が来たりします。

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「急行」の行き先表示がカッコいい。白地に赤文字ってのは少し珍しいかも。

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1番線の先端には、国鉄風?の駅名票が設えられていました。

1号・2号は直江津ー市振間を運行、3号は直江津糸魚川間です。途中駅で15分程度の停車時間があったり、景色のよいポイントでは徐行をおこなったりと、急行と言いつつノンビリとした雰囲気。というか、「この列車は、急いで行かない列車、略して急行列車です」なんて放送がありました。自分で言っちゃうんだ、、、

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ちなみに、クハ455の誇らしげな「急行」方向幕はシールで再現。
案外ぱっと見それらしく。もともとここに方向幕は存在せず(氷柱で破損してしまう懸念があったため)先頭車に改造された時からずっと埋められていました。

 

まずは乗車券・急行券の拝見。今回使用したフリーきっぷ「トキ鉄ツアーパス」には急行券も含まれているので不要ですが、窓口で硬券を買っておいたので、入鋏をしてもらいました。また車掌さんは補充券も持ち歩いているので、頼めば売ってくれます。私も1枚記念に購入。

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こう、色々用意されると切符好きは買いたくなっちゃいます。他にもバリエーションがあるので沼。

車掌さんのあとに続いて、乗車記念カードの配布があります。このとき車内販売のカートも一緒に回ってきます。

車内販売はこのあとも一度来て、記念にヘッドマークをあしらったマグネットシートを買いました。お布施お布施… 車内販売では鉄道グッズ以外にも、飲み物やお菓子なんかも売っていて、正統派?車内販売の雰囲気。

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いろいろ回ってくるのが観光列車らしさ。

そして、なんと「神社」が回ってきて、よければお賽銭をおねがいします、と。

まあ要は、動態保存的なこの運行に対する寄付のお願い、なわけです。推しへのお布施、を、ガチのお布施にしちゃうのが面白いところ。455形にちなんで455円入れておきました。

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乗車記念証(上段)と、神社のお札(下段)。いちばん左は裏面を出してます。何回も乗ってるからどんどん増える。

お賽銭をすると、これまたお礼の御札、としてカードをいただけます。カードの裏面が昔の中吊り広告になっていて、コレクション欲をそそられます。

 

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この日の蒐集物いちらん。まあ少ない方だと思うけど…。

実際、455形もたいがい長生き、かつ、ある意味では運も強い…ので、ご利益あるのかも。

 

終着駅に着く前には、方向幕回しの案内が入ります。車両側面の「直江津」「糸魚川」と掲示されている部分のシートがくるくるまわり、「かつてこの列車が走った北陸本線の駅名が現れます」と。いまの電車はLEDによる行先表示が主ですから、なかなか見られなくなった光景です。マニアはみんなカメラを構えて、動画に写真に、、僕も毎回見てました。

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いろいろ出てきます。トキ鉄で初めて設定された行き先である「妙高高原」「市振」はさすがになく、左下のように真っ白な行先でした。

随所で案内放送が入り、また写真撮影のための停車があったりします。時系列順で書くとクドくなりそうなので、沿線で印象的な部分を下記、直江津糸魚川→市振の順でまとめてみます。

 

直江津糸魚川(1・2・3号)

直江津駅

1番線からの発車。ちょっと離れたところにあるホームです。JR時代にも、北陸本線富山方面の列車はここから出ていたので、前にも見たことあるな!という雰囲気。

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無骨なホーム屋根がかっこいい。リゾート列車の「雪月花」と観光列車ツーショット(むりやり気味)

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JR時代(2014年3月)。北陸方面への列車はこのホームから出ていました。

急行1号では、出発してすぐ貨物列車とすれ違いました。日本海ひすいライン、貨物列車はそれなりの本数が長編成で走っています。

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よくみたら機関車が寝台特急北斗星カラー。

谷浜駅有間川駅

このあたりは海岸線沿いを走ります。

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冬の日本海

長野県の北の方の住人は、このあたりのビーチに海水浴にやってきます。長野市で育った自分にとって、このあたりの駅名、名立・谷浜・能生…は、潮の香りと一緒に染み付いている地名。

 

小学校低学年ごろの思い出で、海水浴場から白地に青ラインの電車が見えた、というのを未だに憶えています。改めて地図を見ると、谷浜駅前に海水浴場がありました。ここに家族で来ていたんだろうな~。

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有間川駅。水たまりと借景で、海の上みたいな写真に。

有間川駅は、うまく写真を撮ると駅舎を通して海が映る、、というので有名らしく、案内放送がありました。海は国道を挟み、すぐそこです。

 

名立駅

2号ではこの駅で15分くらいの長時間停車がありました。ただし「車外には出られますが、改札からは出られません」とのこと。時刻表にも記載がなく、運転停車扱いでしょうか。

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名立駅。2号のみの停車で、駅からは出られません。

長大トンネルに挟まれ、駅の下に川が流れているのが印象的な駅。

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名立川をホームがまたいでいます。奥の橋は北陸自動車道

こんなロケーションになったのは、地すべり対策で大規模な線路の移設が行われたから。このあたりの旧線はサイクリングロードになっています。むかしこのあたりには、よく海水浴で来ていたのですが、海水浴場から山にへばりつくような不思議な道が見えたのを覚えています。あれが多分北陸本線の旧線だったんだろうな。

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待合室より

糸魚川方面のトンネルは頸城トンネル、JR以外の路線では一番長くて、11,353mもあります。

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頚城トンネル。後述の筒石駅はこのトンネル内にあります。

 

筒石駅

その頸城トンネルのなかの駅、筒石駅。徐行気味に通過します。びー、びーと警報音が響いていたり、ホームとは別に横穴があったり…なんだか異界のような雰囲気の駅です。

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徐行してくれます。ちょっと怖い。

「トンネルの中の駅は全国では5駅しかなく、珍しい」と放送での紹介がありました。5駅、どこだろう。たぶん山岳トンネルのことだから、上野駅の新幹線ホームとかは省くとして、、この筒石と、上越線湯檜曽・土合、ほくほく線の美佐島、あと1つ、どこだろ?(調べたら、たぶん野岩鉄道湯西川温泉駅ですかね)

 

能生駅

1号・3号は能生駅で15分ほど停車あります。こちらも「車外には出られますが、改札からは出られません」という扱い。

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3号。すっかり曇って、雪の北陸路。

なんとなく、能生騒動を想起させます。

国鉄時代に特急が止まることになり、街をあげて盛大にお祝いをして特急を出迎えるも… 実のところは、運転上の都合で停車しただけで、ドアを開けずに走り去っていった、というエピソードのある駅です。

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色々写真撮っちゃいましょう。

名立で長時間停車する急行2号も、なぜか能生で2分だけ停まり、しかも無常に「すぐの発車ですので車内でお待ち下さい」なんて放送があります。運転の都合なのか、それともやっぱり能生騒動を意識してるんでしょうか?

 

先頭車両から降りようとしたら、雪。

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降りられない!

気づいた駅員さんが慌てて雪かきをしてくれました(ありがとうございます)。普段止まる列車は長くて2両編成ですし、ちょっと予想外、という感じでしょうか。

反対ホームに行って写真を撮っても余裕なくらい時間があります。

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1号。このぐらいの時間から、だんだん曇って冬の北陸らしくなりました。

デッドセクション

電源の切り替えがあるため車内少し暗くなります、という放送があり、梶屋敷駅糸魚川駅間の交直デッドセクションを通過します。

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消灯!動力となる電気のタイプ(交流電力・直流電力)の切り替えポイントで、この場所では電気の供給がなくなるため非常灯以外が消えます。

明るい時間の便だと、あー消えているなあ、くらい。

第三セクター化にともない、普通列車がすべてディーゼルカーになり、こちらは(そもそも架線からの電気で走らないので)電源切替の影響を受けません。これを体験できるのはこの急行だけでしょうか。

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JR時代(2014年3月)。夜の列車は分かりやすく暗かったです。

このデッドセクションのすぐそばに、最近新駅「えちご押上ヒスイ海岸」駅ができました。(あ、だからいまは「梶屋敷ーえちご押上ひすい海岸 間のデッドセクション」になるのか…)

電車時代は、うっかりデッドセクション内で止まってしまうと動けなくなるため、安全を考えると駅を作りたくても作れなかった、とされています。全車ディーゼルカーの今なら特に問題ないのでしょう

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長くて2両編成のディーゼルカーが止まるだけの、コンパクトな駅です。

それにしても、会社名・路線名・駅名を「えちごトキめき鉄道日本海ひすいラインえちご押上ひすい海岸駅」って繋げると、とても長くなり寿限無のようです。

 

糸魚川駅

3号はここで終着駅。1・2号では糸魚川駅は途中駅ですが、ここでも15分程度の停車時間があります。撮影・観察タイム!

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新幹線も止まる糸魚川駅。立派な橋上駅舎があります。

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駅の時刻表にも「急行」が赤字で誇らしく。

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急行3号は糸魚川終着。駅に着くと入れ替えがあります。

また、駅舎アルプス口には、マニアが無限に時間を潰せそうなスポットがあります。大糸線キハ52とか東洋活性白土の蒸気機関車とか、トワイライトエクスプレスの再現モックアップとか、鉄道模型ジオラマとか鉄道グッズの展示とか…いろいろあります。

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駅からのびる専用線で活躍していた、東洋活性白土2号「くろひめ号」。日本最後の実用(産業用)蒸気機関車

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寝台特急トワイライトエクスプレスのレプリカと、大糸線で活躍したキハ52の実物(キハ52は、スペース的に全体を写真に写せません)

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糸魚川駅周辺を再現した鉄道模型ジオラマ。ほかにも行き先案内とか、プラレールとか鉄道グッズとか、とにかく色々あります。入場無料。

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外には、かつてあったレンガ造りの車庫の一部が保存されています。暖かい時期は、先ほどのキハ52を外に引っ張り出して展示したりしてるようです。

私も3号で糸魚川に着いてからざっくり見ましたが、これは危険ですね!帰れなくなるやつ。またじっくり見に来たい。

 

糸魚川ー市振(1・2号)

急行1号・2号は富山新潟県境ちかくの市振駅着・発の運行です。

・姫川橋梁

ヒスイでおなじみ?、姫川を渡ります。糸魚川駅で乗り換えられる大糸線は、この川に沿って長野県まで登ってゆきます。

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海側車窓。奥の方のウェーブしている橋は北陸新幹線

・親不知子不知

天下の険、親不知子不知。親不知駅付近では、国道8号北陸自動車道が海にせり出して通されていて、自然の、そして交通の凄まじさを感じる景観です。

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鉄道・国道・高速道をギュッと濃縮。

JR北陸本線時代に一度この駅に訪れています。波の音に車の音に、すごいところ。逆に、駅舎や近くの集落は静かで、なんとも不思議な空間でした…。

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JR時代(2014年3月)。赤色の特急列車が懐かしい。
背景のうるささが地形のヤバさを感じさせます。

線路は駅の部分だけ顔を出していて、その前後はトンネルで抜けています。本当に険しい地形です。

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直江津方面(2014年撮影)。断崖絶壁、取り付く島もなし。
かつてはここを歩いて抜けたんですね…。

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親不知駅の前後は長大トンネルになっています。

市振駅

あいの風とやま鉄道、と、えちごトキめき鉄道の境界駅、市振。ディーゼルカー普通列車富山県側の泊駅まで直通しますが、急行はこの駅で折り返し。

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この先にある「境川」が富山・新潟県境。

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業務用の電話ケースに、青いJRマークがまだ残っていました。

駅の海側にはものものしい柵があり、海が見えづらいですが… あの柵の向こうはすぐ海岸線、これがないと荒れた日本海の大波をモロに被ってしまうんでしょう。

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構内踏切脇から。海側の柵が物々しい。

無人駅ですが、立派な駅舎。財産標にはなんと「明治41年」の文字…つまり1908年竣工ですから、もう100年以上使われています。鉄道開通(大正元年/1912年)よりも前から工事拠点として使われていた、歴史ある駅舎です。

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市振駅舎。しっかりした駅舎です。
NHKシールがあるってことは受信料払っている(いた)んでしょうか?

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古風なレンガ積みのランプ小屋も残されています。

乗車ログ:◆急行4号

糸魚川駅16時40発の急行4号は、先の急行1・2・3号と随分雰囲気が違います。

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薄暮をゆく急行列車です。

最高時速110kmで40kmを28分で走破する、と放送がありました。なんと表定時速にして85km/h。先の便であった「急いで行かない列車」の下りもなく、こちらはガチでの走りを楽しむ趣向となっているようです。せっかくなので、モーター付きの413系に乗車して走行音を味わいましょう。

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外の景色が期待できないからか、そこまで乗ってる人も多くなく。

冬のこの時間はもう日没で、どんよりと曇った空はどんどん暗くなります。デッドセクションでの消灯もはっきりと車内が暗くなり、非常灯だけが車内を照らします。

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ちゃんと「車内の電気、消えてるな…」ってわかります。

駅も高速で通過。途中停車駅はありません。

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たぶん浦本駅

外はとっぷり暮れました。ひたすら走行音に浸ります。

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モーター音がトンネル内に反響して全身に響いてきます。

そういえば、切符拝見と物販は来ましたが、神社は来ませんでした。3号でもうちょっとお賽銭しとけばよかった!

 

直江津に到着。1番線です。

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物販カートも下車。

1番線なら駅の外からもよく見えるので…ちょっと写真を撮りに。このあと発車シーンがみたいな、と、しばらく粘りましたが、18時まで特に動きはありませんでした。タイムアップ。

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特急しらゆきと。国鉄風駅名カンバンとの組み合わせ、やっぱり絵になります。

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日が暮れると、雰囲気は夜行急行… ツアーで、本当に夜通し走る日もあるみたいです。

 

直江津8時43分発→直江津17時8分着、と、結局一日乗り回してしまいました。トキ鉄線内をくまなく走り回り、途中長時間停車もあったり、最後にはガチの高速走行…と、ぜんぜん飽きの来ない楽しい旅でした。

 

むすび

いまのところ、検査期限の切れる2023年の春までは走る…らしいです。経済効果によってはもう少し伸びるかも、らしいですが。

走るのが確実なのはあと1年間、沿線での撮影もしてみたいし、もう一度くらいは行かねば。

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またお参りに行きます。

朝飯前のキハ観察【関東鉄道常総線0形・310形 (2021年年末)】

茨城県を走る私鉄、関東鉄道常総線

ディーゼルカー行き交う、総延長51.1km非電化路線であるものの、常磐線との接続駅・取手から、常総市の中心地・水海道までの17.5kmが複線化されている路線です。

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取手駅横の跨線橋より。架線がないとスッキリしますね。

非電化線、という、ローカルなイメージ漂う単語に似つかわしくないくらいに、しっかりとした朝ラッシュも存在。長くて2両編成ではありますが、平日朝7時・8時台には毎時8本の電車…じゃなかった、列車が運行されています。

詳細は書きませんが、石岡にある地磁気観測所の記録に支障をきたさないためにこういう状況が生まれている…ってのは、鉄道趣味界隈では有名ですかね。

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時刻表(戸頭駅下りホーム)・路線図(守谷駅

そんな常総線、普段は軽快気動車タイプの現代的なディーゼルカーが活躍していますが、平日朝ラッシュに限り、国鉄気動車からの改造車(車体更新車)も走ります。これら、準国鉄型…的なキハ0形・キハ310形をお目当てとして、取手駅前に宿をとって訪問してみました。

水海道ー取手間の区間運用に目星をつけておいて、それぞれにどの車両が使われているのか調べつつ乗り鉄撮り鉄をしてきます。

 

下記、時系列で並べて書いてます。

5:50 取手駅

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この時間からわりと頻繁に列車が行き来します。ちょうど5時52分発の水海道行きが発車。

早朝の取手駅。5:00発の始発列車の後、5:18・5:37・5:52と、すでに4本の列車が発車済みです。

 

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とりあえず乗り込み。取手~水海道の区間運用っぽい便に目星をつけて追いかけます

乗り込んだ列車は2100形。今日の狙いは0形・310形ですが、まずはこれに乗って途中駅へ行きつつ、すれ違う列車で目星をつけていきます。早朝ですがパラパラとお客さんはいました。

 

6:02 取手駅→ 6:07寺原駅

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おっと、さっそくお目当ての列車とすれ違い!

移動中にクリーム色にオレンジ帯の列車とすれ違いました。早速お目当ての車両がいたようです。このあと取手から折り返してくるので、途中駅で下車して待ち構えます。

この時間でも、取手方面はそれなりに人が乗っていました。

 

6:07 寺原駅

寺原駅で下車します。この後も、取手行き列車に0・310形が運用されていることを期待しつつ、さっきすれ違った列車が来るのを待ちましょう。

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取手の2つとなり駅、降りる人はいなかった。

ぱらぱらと人が待つ駅のホーム。流石に冷えます。この日朝、取手は氷点下。ホッカイロとニット帽、手袋装備、そしてオタ活テンションでまあ我慢できる程度ではありました。

 

複線線路の遠くから明かりが近づいてきます。上り列車かな、ずいぶん長く直線に線路が敷かれているので、光が見えてもなかなか近づいてはきません、しばし待ちましょう。

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10関東鉄道300形、315・316編成。

来たのはお目当て、310形でした。どうも連続で2編成が運用に入っているようです。取手行きが折り返しになるはずなので、とりあえず0形・310形と両形式に乗れそうで一安心。

空が白み始めた取手方面に列車は発車していきました。

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薄明に向かって

次の水海道行きは、先ほどすれ違った0形でした。よし、乗り込もう。

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来たのは001・002編成。

6:19 寺原駅→ 6:28 戸頭駅

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まだ外は暗い。

ぐおるるるるる…とケタタマしい唸りで、それでもかなりスピードを出しながら走ります。停車駅案内のまえの「ポーン」が思いの外大きな音で驚く。

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戸頭駅で下車。002、ってゼロがあたまに来る表記がなんだか独特。

6:28 戸頭駅

次の列車が310形なのはわかっているので、ここで一本待ちます。

待っているあいだにも、取りで方面への列車がやってきます。

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リバイバルカラーの2400形。「個性的な車両の運行情報」として、休日の運用が公開されています。

2400形ですが、うち1両がリバイバルカラーでした。なかなか似合います…(ツートンカラーフェチ)

ホームで14分ほど待ち、後続の310形(315・316)がやってきました。見た目は0形とそう変わらず…というか、見分けがちょっとつかないです。

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「水海道のりかえ 下館」という、こういう行き先パターンもあるのですね

6:42 戸頭駅→ 6:54 新守谷駅

列車は国道と並走します。同じぐらいのスピードでトラックが並走していく感じに、今まで乗ってきたローカル線を重ね合わせ、浸ります。駅に止まるたび、開いたドアから流れ込む朝の空気を感じる。

 

水海道ゆきですが、乗っている人は随分と増えました。取手駅常磐線乗り換え)だけでなく、守谷駅でTXと乗り換えって需要もあるので、双方向に需要があるんでしょうね。もっとも、もう年末。学校も休みですし、仕事納めを終えた人もいるでしょうから、普段よりは混雑は少ないのかもしれません。

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ドア横の小窓(戸袋窓)が古く落ち着いた印象を与えます。

 

0形と310形、両方に乗ることができましたが…乗っていても、あんまり違いはわからず。(音が若干違う?でもエンジンは同じはず…)

調べてみると、以前は外見上で区別がついたようですが、その後の改造で違いはほとんど無くなっているようですね。元になった車両は、関鉄キハ0形←国鉄キハ20系、関鉄キハ310形←国鉄キハ10系…で、キハ310形の方が古いです。

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キハ0形のもととなった、国鉄キハ20系(北海道向けタイプのキハ22形@幸福駅) 車体は新製されて、エンジンも今は交換済みなので、ほとんど面影はないのかも。

ふと上を見ると…

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JNRマーク!

扇風機にJNR印の国鉄ロゴを発見しました。こういう小物なんかは、国鉄時代のままなんだなあとしみじみ。

 

6:54 新守谷駅

TXとの乗換駅である守谷駅の一つ先、新守谷駅にやってきました。2面3線のホーム。ホーム上の大きなアナログ時計が目を引きます。

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310形は水海道方面へ。今回はこれより先は行っていませんが、そのうち乗りにいかねば

ここで降り、守谷駅まで歩きながら、水海道で折り返してくる列車を撮影しようという魂胆です。ちょうど日の出の時間を過ぎて、だいぶ明るくなってきました。

上り列車の0形(001・002)。まだこのあたりは日が当たりませんね…。

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朝焼けが好き

改札を出てから、快速列車がもうすぐやってくることに気づきました。新守谷駅は通過ですが、優等列車の通過シーンにワクワクしてしまう自分なので駅近くで待ちます。

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通過!

単線区間の下館方面から直通してきて、守谷駅までは快速運転を行います。軽快気動車タイプでした。

 

その後、国道沿いを歩きつつ、沿線の良い感じの場所がないか…探します。

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常総線はほぼ全線にわたり、国道294号線が平行します。こういうロードサイド景観、地元っぽくてちょっと安心する。

なんとなく、もっと近接した平行道路があるイメージでしたが…思いのほか近づけません。まあ住宅開発が入る前はこのあたりかなり田園ローカルムードだったはず。そう都合よい道も無いですよね…。

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イイ感じの踏切。

住宅地の中を進んでいくと、いい感じの第4種踏切が残っていました。近くの大きな倉庫で遮られ、朝日は当たりませんが、なかなか良い雰囲気。でも、複線で本数も多くてかなりかっ飛ばす常総線で、警報器も遮断器もない第4種踏切はちょっとおっかないです。310形は警笛を鳴らしながら通過していきます。

 

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右の生垣の向こうに複線鉄道がある…って初見じゃ分からないですよね。

そのままニュータウンをあるいて守谷駅に向かいます。生け垣の向こう側に線路が隠されてしまっていて、パット見ここに鉄道がある、、という雰囲気ではありません。こういうのは、架線や架線柱が存在しない非電化路線らしいところだな、と感じます。

 

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あれ、畑?

守谷駅に近くなるにつれ街感が増してきますが、線路脇が畑?になっていたりと変なところでローカルムードを醸してくるの常総線

 

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奥には守谷駅

もうすぐ守谷駅。本数が多いので、よく踏切の鳴動音が聞こえます。遠くを走る列車の警笛も聞こえてきたりと、「鉄道」がいるなあ…という雰囲気を街から感じます。

 

7:40 守谷駅

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しっかりした拠点駅です

TXとの乗換駅。守谷駅。2面4線の立派なホームがあり、拠点駅の風格です。時間的に0形が来るな、と思って下り3・4番ホームで待ち構えます。

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ホーム端で。このあたりは通常使っていないエリア。

7:50発、思いの外お客さんをのせて発車していきました。発車のとき結構排気が出ていてカッコイイ。

 

このあとは取手駅方面に戻って、適当な駅で310形を撮影してシメますか…と、2番ホームで次の取手行を待ちます。

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乗車位置案内。イマイチ隠しきれていない…。

足元の乗車案内には、2・3・4両のりば、に、1・2、と上書きされています。かつては朝ラッシュには4両編成があったようです。

 

つくばエクスプレス開業以降、守谷以北のお客さんが守谷で乗り換えて都心に向かうようになったり、取手ー守谷間も、取手へいく流れと守谷へゆく流れができたり、で、混雑が減少したのでしょう。いまでも、臨時列車で4両運転や、場合によっては5両編成が見られるようです。

 

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おっと?また0形。003・004編成。

待っていたら、思いがけず、0形が入線してきました。てっきりこの日の運用入りは、0形001・002編成、310形315・316編成だけだと思っていたので、かなりびっくり。もう1編成が運用に入ってたんですね。

観察はしていたつもりでしたが、見落としか、それともちょうど車庫から出てきたのかな?

 

7:55 守谷駅→ 8:00 戸頭駅 

折角なので、開いていた先頭部の席に陣取って、横を向いて前面展望を楽しみます。太陽がまぶしい…

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朝日に向かって

8:00 戸頭駅

戸頭駅で下車し、ササっと1枚写真を。

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右下に人影が…

ようやく顔に日が当たっている写真が撮れた!と思いきや、自分の影とのツーショットに。まあ別にいいんですけど、影の長い時間帯はちょっと厄介です。

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もうミラー越しに撮ってしまえばいいか(?)

 

日がしっかり登ってきたので、取手方面は逆光です。

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黒くつぶれてしまうと、どことなく8000系や8500系のころの東急電車に見えてきました。ライトに貫通扉に、顔のパーツがそれっぽい雰囲気?。

この駅でお目当てとしていた310形水海道行は、あんまりうまい具合に写真が撮れず。

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とりあえず発車シーンを。まさに快晴。

8:08 戸頭駅→ 8:19 西取手駅

次の取手行列車で西取手駅へ。

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架線もなく、街並みより高い目線で開放的。

西取手駅は盛土の上にホームがあり、高架線のような雰囲気の駅。周り家並みよりも一段高いところにあり、スッキリと開放感があります。ホームに屋根のない取手方面が特に良い感じ。

 

今日はいろいろ動き回りましたが、この駅で腰を落ち着けて写真撮っていてもよかったかなあ…って雰囲気です。側面はともかく、取手側の顔には朝日が順光でがあたる位置ですし。

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リバイバルカラー、この日よく見た割にはあまり写真をちゃんと撮ってなかった。ごめん。

ホーム端より守谷方面はゆるやかにカーブ。望遠レンズがあればいい感じかな、とも思いますが、すぐ横に出入り口があるので、突っ立ってたら流石に邪魔かなあ。もうラッシュが落ち着いて、そんなに人はいないですが…。今日何度かすれ違ったリバイバルカラーさんが発車していきました。

 

上り列車が発車してすぐあと、下り水海道ゆき0系がやってきました。(被らないかちょっとヒヤヒヤ)

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003・004編成、カッコイイ

うん、後追い写真ですが、シメにはとりあえず満足。最後にここで写真を撮れて良かった気がする。

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もういっちょ。停車中に。

8:31 西取手駅→ 8:31 取手駅

次の列車で取手駅に戻ります。

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取手駅。明るくなりましたが、ホーム端は建物の下なので暗め。

そのまま足早に駅前の宿まで戻って、9時までの無料朝食(東横インに泊まりました)にも間に合いました。なかなか良い朝活ができて満足です。

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取手駅ホームは外から見るとこんな感じ。ホーム結構長い。

 

キハ0・310形は置き換えが進み、続々と引退していく印象があります。できればもう一度、会いに行きたいですが、都合よくヒマな平日休みのタイミングがあるかどうか…あるいは、イベントとかがあれば行ってみたいかもしれません。

また結局、今回は列車の追っかけ重視で、常総線全線の1/4に満たないくらいしか乗れていません。近隣の竜ケ崎線も併せてまた訪問したいところです。

スマホひとつでSLに乗りに【東武鉄道「SL大樹」2021秋】

東武鉄道蒸気機関車に乗ってきました。

 

4年ほど前から運行開始したSL大樹ですが、最近オープンデッキ展望車がデビューしたり、一般運行で東武日光駅へ乗り入れが始まったりと気になる変化が。

久々の日帰り鉄道旅行を有休取得にぶつけて楽しんできました。

 

 

平日午前、東武日光線の急行電車で日光に向かいます。東照宮方面を急ぎ足で見学したりして、再び東武日光駅へ。

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紅葉の東武日光駅。「東武日光」の文字と三角屋根がクール。

既に列車は入線済みで、特急ホームの4番線に停車中。

 

車両紹介

本日の列車編成は下記の通り。

DE10-1099 + 14系 + 12系展望車 + 14系 + 車掌車+ C11 325

蒸気機関車真岡鉄道から移籍してきた子ですね。蒸気牽引列車自体相当久しぶり(2017年春の大井川以来、たぶん…)なのでいろいろと楽しみ。

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ライトアップイベントのヘッドマークが機関車についてました。お隣のホームの特急リバティは先に発車。

ホントは北海道から来た2つ目ライトの機関車(C11 207)が気になっていたのですが、まあ仕方ない。今日はお休みみたいです。

 

まずは各車両をじっくり観察していきます。

蒸気機関車の後ろには車掌車

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車掌車(ヨ) コンパクトでかわいい。

貨物列車に連結して、車掌さんの居場所になるのが元々の使い方…ですが、SL大樹では蒸気機関車に載せきれない自動列車停止装置(ATS)を積んでいます。かなり大事な車両。

 

そして青色の客車

客車は3両繋がっていて、2両目の車両には展望スペースが設けられてます。

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展望スペース付き客車。淡いグリーンの帯がペイントされていて、グリーン車風味な外観。

SL大樹用の客車は全部で8両在籍しています。展望車も、ブドウ色(茶色)の車両がもう一両在籍していたはず。

以前「急行はまなす」(夜行列車・青森~札幌間、北海道新幹線開通に伴い廃止済み)でお世話になった、14系ドリームカーも東武に移籍。気になっていたのですが、どうも展望車導入に伴い今はお休み中の様。復活したら、あのめちゃくちゃリクライニングしてぐっすり眠れる席にまた座りに来たいです。

 

駅先端側には蒸気機関車を補助するディーゼル機関車

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DE10。貨物駅や貨物支線での活躍のイメージが強い。赤色の機関車って格好いいですよね。

東武日光下今市では先頭に立ちます。ディーゼル機関車ももう1両いて、そちらは青地に流星模様の、北斗星カラーに塗装されていたはず…。

 

さて、ぼちぼち車両観察には満足したので、さっそく乗り込みましょう。

 

車内の様子

3号車/1号車 (14系客車)

1号車・3号車の2両が連結されている14系客車。国鉄時代にはまだ生まれてませんが、そんな僕だって国鉄の香りを身体中に吸い込める、そんな雰囲気の車内。

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カーテンに椅子の白い布、天井照明、ああ…。

椅子にリクライニング機能がついてるじゃーん!と倒してみるとバッタンコと倒れ、しか上体を起こすと戻ってしまう。あれ壊れてる?と何度か試してみた結果、そういえば簡易リクライニングシートってものがあったな?と思い出す。

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二人掛けの青い椅子。リクライニング機能はあるものの…。

倒れる位置が固定な上に力を抜くと戻ってしまう、まああまり評判のよろしくないシート、これだったんですね! リアルタイムには体験していない世代なので、かえって新鮮で面白いもの。

 

テーブルは座席の背面にあるタイプではなく、窓横に横にちょこんと乗っています。駅弁を買っていたのですが、さすがにこれに乗せて食べるのは心もとなく、結局膝の上で食べました。あるいは釜飯タイプなら大丈夫だったのかも。

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お弁当を乗せるには厳しい。鳥飯の駅弁はハズレがないといいますが、美味しかったです。

 

2号車(12系客車)

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2号車、だいぶ改造されていますが、JR四国出身の12系。

2号車は12系客車。2021年11月に運用開始したばかりのニューフェイスで、けっこうピカピカでした。

 

座席は4人掛けボックスシートになっています。もともとは夜行快速列車のグリーン車として活躍した12系客車ですが、東武に来てから大改造、座席が取り換えられたようです。引退したキハ40系気動車から持ってきたという噂も?たしかにそんな雰囲気ありますが。

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大きな木目のテーブル付き。椅子は普通列車みたいな直角シートです。

ボックスシート内には大きな木製の固定式テーブルが設えられていて、何かと便利。グループで来て、お弁当とか食べながら…だったら2号車かなあ。一人旅だと、混んでいれば相席になっちゃいそうですが。(今回は1人で占有できました)

 

また2号車、良い点として「窓が開く」というのもあります。2段式の窓で、上側を下降させて解放できます。

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窓開け!上側が降りて開きます。窓を開けて列車に乗る機会もあまり無くなりましたね…って書こうと思ったけど、2020年に入ってからは開いていることの方が多いか。

1号車と3号車は固定窓で、SLから遠い車両に乗ってしまうと、たまに汽笛が聞こえてくるなあ…程度ですが、2号車なら自分の席の窓を開けて蒸気機関車の走行音が楽しめます。ただし、ススも飛び込んでくるのでご注意!

 

展望スペース

展望スペースは2号車の3号車(下今市駅側)についてます。窓ガラスがなくかなり眺めがよい!風も心地よく、機関車の音もよく聞こえてきます。

座って休めるようなベンチも設けられています。

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足元まで柵になっているのでだいぶ開放感があります。トロッコ列車の雰囲気があるかも。

このスペースは、列車の利用者ならいつ来ても構わないフリースペースのようで、「お客様同士お譲り合いになりお使いください」、と放送していました。ちょくちょく行きましたが、寒い季節にも関わらず、絶えず人がいた印象です。

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天井を見上げてみると、なんというか「車両の裏側」感がある。

外側からも写真を。この写真だと分かりやすいんですが、足元までダイナミックに展望窓が開口しています。柵の高さが胸の上あたりまであるので安全ではありますが、結構スリリングかもしれない。開放感は半端ないですし、スピードも感じられます。

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展望スペースの外観。「展望」の2文字がかわいい。

 

指定席予約にまつわるTips

さて、今回はSLふたら大樹72号・SL大樹6号に乗車しました。

SLふたら大樹72号の予約は東武鉄道の予約サイトからおこなっているのですが、クレカで支払いまで済ませてしまうと、どうも駅での発券も不要になるようです。車内検札も、スマホ画面に予約完了メールを映しておいて、それを提示…でOK。

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こういうメールが来ます。個人的に衝撃だったので、記事タイトルに。


運行エリア全線がPASMOに対応しているので、モバイルSuica/Pasmo入りのスマホを持っていれば、スマホ1台で誰とも話さず蒸気機関車に乗れちゃいます。すごい時代。僕のPixel3aもモバイルSuica対応なので、完全に対人のやりとりがなく…いけるハズでしたが、あまりに不安で、結局窓口のお姉さんに「発券不要なんですよね??」って聞いてしまいました。

 

一方、SL大樹6号は当日に乗ることを決めて、鬼怒川温泉駅窓口で指定券を買っています。こちらは普通に列車の指定席を買うのと同じで、手元に切符が残ります。

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蒐集癖の人間としては、モノが残るのがうれしい。

予約サイトでクレカ支払い、が、事前に席の選択・確約まででき、一番便利です。

SL大樹・DL大樹 インターネット購入・予約サービス

でも、鉄道マニア、蒐集マニアとしては…手元に切符も残したい…というのが悩みどころ。チケットレス化の大きな流れの中、貰えるものはもらっておきたいんです…。ポストカード大の乗車記念証はもらえるんですけどね。

 

 

乗車レポート:大樹ふたら72号

長々と車両や予約サービスについて語ってしまいましたが、そろそろ旅の報告をば。時間を12時過ぎ頃、場所を東武日光駅へ戻して…。3号車に乗り込み、車内でダラダラと発車を待ちます。

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昼下がり、がらんとした客車の車内でぼーっと過ごす、得難い体験。

3号車は(鬼怒川温泉行きの場合)ディーゼル機関車側の車両です。ホントは蒸気機関車により近い1号車にのれば面白いのかもしれませんが、Web予約時にだいぶ席が埋まっていたので避けてしまいました。あとあとアテンダントさんのトークで分かったのですが、どうも小学生の修学旅行が来ていたようで…なら仕方なし。修学旅行で蒸気機関車列車に乗れるなんて羨ましい…。

 

 

12時33分 東武日光駅 発車

東武日光駅を発車。下今市駅で進行方向が変わるので、座席はそちらに合わせてセッティングされていて、しばらくは進行方向に背を向けて座ることになります。

平日だからか、3号車に人があまりおらず(5人ほど?)座席を回転させることに気兼ねしなくてもよいのですが、まあ何となくこの後ろ向きに進んでいく感じを味わいたくてそのままに。メンドくさかったとも。

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手振りによるお見送り!この「手振り」この後も沿線でずっと見かけます。

発車の時はホーム端で駅員さんと清掃員さんが手を振ってくれています。僕は積極的に振り返していくタイプ(中学の修学旅行のころからあんまり変わらない性格)

写真に撮り損ねましたが、発車してすぐ進行方向右下に見えるJRの日光駅、駅員さんが改札前に集合して手を振ってくれているのを見てなんだかとても感動してしまいました。東武鉄道とJR、今は新宿発着スペーシアがあったりと仲良くやっていますが、それでも、かつてのライバル会社の境も超えて、地域全体で盛り上げようとしてくれてるんだなぁ…。

 

SL大樹は沿線の手振りも名物のようで、こういう楽しみがあるのは観光列車の良いところですよね。

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埋め草無関係画像)車内のこういうランプ類の味わい深さ。この日は暖房も冷房も入っておらず、送風ファンだけ動いていたらしい。晩秋にしてはあったかい日でした。

観光列車らしく、車内アナウンスも賑やかです。

車掌さんの案内、つづいてアテンダントさんが列車紹介や沿線紹介。鉄道マニア的には、車掌さんの案内の前後で、客車チャイムの「ハイケンスのセレナーデ」がガッツリ流れるのが盛り上がるポイントです。

♪ちゃららら↑ らららん↓ ちゃ↑ら↓ら↑ら↓ ちゃん↑ ちゃん↑! 

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2013年8月深夜の函館駅。まだ夜行列車がいたころの…。

急行はまなすで初めて聞いたときは感動したっけ…。もっとも、割と頻繁に放送があり、そして放送があるたびにチャイムを鳴らしているので、そんな思い出も薄れてくる程度には聞くことになります。ハイケンスのセレナーデに食傷するという、僕の年代の鉄道マニアからしたらかなり贅沢な経験をしてしまったよ…。

 

3号車はディーゼル機関車側ですが、おかげさまで客車の端からは赤い機関車が良く見えます。うーん、カッコイイ…。客車列車らしい客車列車自体、いつぶりだろうか。急行はまなすが2013年、大井川鉄道が2017年、それくらいしか経験がない気がする。もっと客車に乗りたい。

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「客車の端からディーゼル機関車ビュー」はオタク心をくすぐります

汽車旅を味わっているとあっというまに下今市駅東武日光下今市は7kmくらいで、ゆっくり走るとはいえそれでもあっという間です。

下今市駅では進行方向が変わるので、その作業の為か、到着してもなかなかドアは開きません。汽笛が何度かなったりしている中しばらく待ち、ようやく乗降開始に。

 

12時51分 下今市駅到着

折角なので外に出て写真でも撮ろうかと思いましたが、まあそこまで停車時間も長くなく、アナウンスもそのままご乗車ください…という感じでしたので自重しておきます。(というか単純に、客車内の雰囲気を味わいたかったのですけどね。)

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下今市駅停車中。日光線はSLの雰囲気に合わせたのか、駅名票もなんだか古風。

13時00分 下今市駅 発車

鬼怒川線に入ると、SL大樹の本領発揮?といったところか、景色はグンと良くなります。おすすめはA席側。鬼怒川ゆきなら進行方向左手、下今市ゆきなら進行方向右手です。こちらの方に日光連山も鬼怒川の渓谷もよく見えます。橋を渡るときもD席側には道路橋が平行していたりするので、A席側の方が何かと眺めがよいのですよね。

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A席側の景色、大谷川を渡るシーン。良く晴れていました。奥には日光連山。

もっとも、個人的にはSL大樹の面白みは、沿線みなさんの手振り…な気がしているので、そういう意味ではどちらに座っても楽しいです。

この日は平日故かだいぶ空いていたので、ポイントごとにアテンダントさんが、より景色の見えやすい側の席への移動をお勧めしてくれていました。

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「列車の運転は教えられません」沿線の自動車学校。SL大樹の運転なら…甲種蒸気機関車運転免許、ですかね? ちなみに、アテンダントさんはここで教習したらしい。

観光列車らしく、旅路の間、アテンダントさんの軽妙なトークは続きます。最近ワイヤレスマイクになったようで、列車の端から端まで練り歩きながらいろいろと解説をしてくれます。(一度かなりノイズが入ってきたんですが、どうも沿線の施設のワイヤレスマイクと混信してしまうらしい)

 

蒸気機関車のススに注意!という説明で、ちょうど私の席の頭上に換気口がついていたみたいで、ススが落ちてこない様ご注意くださいね、なんだったら席を移動してもよいですので…と心配されました。

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天井の換気口。ちょうどススかぶり席をとっていたらしい。

私はマニアなんでむしろご褒美ですわあ!と内心思いながら、ありがとうございます、気を付けますね~とお話。実際はススよりもディーゼル排気の臭いがした気がします。アテンダントさんも「今日は少ないみたいです」と言っていました。

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場所によってはものすごい黒煙が。たしかにこれはススも落ちてきそうな…。

ちなみに、2号車は窓が開く&展望車、ということでもちろんススに注意、1号車と3号車は窓が開かないけれど、上述の換気口から入ってくるので注意。服に着いた場合は手で払わずに軽く息を吹きかけて落としてくださいね…とのことでした。

 

車内販売も回ってきます。基本的にはお土産SLグッズが中心なのですが(プラレール売ってるのが面白かった)アイスクリームも売っていたり。バニラ味とイチゴ味…でバニラ味を買ってみましたが、蒸気機関車にちなんでか真っ黒です。

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黒い!!

ちょっとビビりますが、味は普通に美味しいアイスクリーム。新幹線のスジャータアイス程カチカチでもないので、問題なく食べきれます。

 

下今市から東武ワールドスクウェアの間は時刻表上は無停車ですが、鬼怒川線は単線なのでちょくちょく通過待ちがあります。

途中大桑駅、特急きぬ との交換のために少し長めに止まります。アテンダントさんが「特急スペーシア どの色がくるかな!?」とボードをもってクイズを出して回ってきました。

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こんなボードも用意されていました。

今現在(2021年11月)はこのボードのうち、水色以外、ゴールドオレンジリバイバル(オリジナル)が走っている…とのこと。スペーシアはゴールドが突き抜けてゴージャスで好きだけど、でも日光に来るときすれ違った気がするし、さすがに来ないかな…?と想像しながらしばし待ちます。折角なので展望スペースで。

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スペーシア通過!

きたのはでした。ぼちぼち東武スペーシアも引退が近いのか、リバイバルカラー化が進んでいて、この紫色もじきに消滅してしまうみたいですね。アテンダントさんは結構東武特急について詳しく語ってくれて、デラックスロマンスカー(DRC)塗装のスペーシアが出てくることとか、次世代特急車のN100系についても話してくれました。

 

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客車ドア越しにスペーシア

 

鬼怒川や日光連山を望みながら、汽車は進みます。紅葉にはまだ少し早い気もしますが、程よく山も色づき、良い感じ。

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鬼怒川を渡るポイント。

青色の展望客車(オハテ12)はちょうど運行開始したばかりだったようで、「撮り鉄さんも結構いらっしゃってるかもしれません」とアテンダントさん。ちょいちょい見かけまして、手も振ってくれました。どうも、週末に運行開始したばかりのようで、東武日光乗り入れは今日が初日だったようです。私の鉄道趣味は古い物ばかり追い求めがちですが、意外なところでハツモノに遭遇してしまった。

 

東武ワールドスクウェア駅を発車すると、すぐ鬼怒川温泉駅です。降りるときにビニール袋を持った人がいてゴミを回収してくれました。なんかこの感じ久しぶり!最近特急で遠出とかしていなかったから…。

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到着、鬼怒川温泉駅

鬼怒川温泉駅:機関車入れ替えタイム

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すかさず向かいのホームへ。じっくり眺めたいですから…。

さて駅に到着して、反対側のホームで編成の写真を…と思ったらもう機関車の付け替え作業が始まっていました。とりあえずディーゼル車側を眺めます。

 

すると奥の方から、入れ替えで移動してきた蒸気機関車が。車掌車と機関車がワンセットで動くんですね。車掌車についてるヘッドライト・テールライトがなんかかわいい。

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車掌車(ヨ)の白ライトが目、赤ライトがほっぺに見えてなんだか可愛い。

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この位置でしばらく止まるので、記念写真を撮っている人も多かった。

14時5分から 駅前の転車台で方向転換がありますよ、とのことで足早にSuicaタッチで改札を出ます。

 

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赤い転車台、広島の三次駅から持ってきたらしい。持ってこれるものなのか…。

転車台がホントに駅前広場にあってびっくり。規模感はだいぶ違いますが、伊予鉄道後温泉駅坊っちゃん列車止まってる所にちょっと似てるかも。

せっかくなので、写真六連続で回転シーンを!↓

 

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駅方面から機関車がやってきます

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機関車と車掌車のセットで転車台へ。思いのほかジャストサイズ。

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順光になる側に陣取っていたら、こっち側には蒸気機関車の顔が来なかった。通りで人が少ない…。

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後ろの山が色づいていて、ああ、秋だなあと感じます。いい季節に来たかも。

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180度の回転が完了!

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再び駅方面に戻っていきました。

これで、このあとの「SL大樹6号」でもSLを前向きに先頭に立たせることができます。

いやあ、カッコよかった!!!

 

ホントは電車を乗り継いで、鬼怒川公園駅まで行って日帰り温泉に入るつもりでしたが、転車台作業を見ている間に電車が行ってしまいました…。とりあえず温泉には入りたいので、鬼怒川温泉駅駅からすぐのホテル三日月で日帰り入浴キメてきます。

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SL大樹ふたら72号からは、会津田島行きの電車に乗り継げます。(21年11月現在) 

 

乗車レポート:SL大樹6号

1時間半ほど温泉と散策で時間をつぶし、鬼怒川温泉駅に戻ります。帰りをどうするかは未定だったのんですが、せっかくなので帰りも蒸気列車に乗りたいな…と窓口で聞いてみたらあっさり席がとれちゃいました。なのでまた乗ります。

 

鬼怒川温泉駅に帰ってくるとすでに列車は待機中。というか、ホームにずっといたんでしょうね。ディーゼル機関車蒸気機関車の位置だけ付け替えられていました。

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また会いました。さっき転車台で開店したので、方向が変わってます。

 

お隣にはJRへの直通特急の車両が。紅葉みたいに綺麗なカラーをまとった、かつての成田エクスプレスです。

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もと成田エクスプレス253系

SL大樹の編成、基本的に国鉄・JR出身車両なので、この駅JRの車両しかいないな…東武の駅なのに…ってなりました。東武鉄道は小さな国鉄と言われていた時代もあったようですが、こんなシーンが出現してしまうのはマニア的には面白いです。

 

さて、帰りは2号車の指定をとりました。行きとは異なるD席側。

このSL大樹6号は特に2号車は人気だったようで、各ボックス1グループづつ埋まっています。放送聞いてる限り、1号車と3号車はガラガラだったみたいです。

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沿線にある東武建設。平日限定で社員さんが手を振ってくれます。(写真撮り損ねた)

帰りの時間帯はもう夕暮れ時。冬がもうすぐ来るんだなあ…となります。それでもそんなに寒くなかったので、展望スペースに行ったり窓開けて楽しんだり、みんなしていました。展望スペースはお洒落な照明なので、これくらいの時間帯に林の中を走ったりするととっても雰囲気があります。

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おしゃれ~~(語彙力低下)

大樹6号でもアテンダントさんによる案内はしっかりありました。鬼怒川が良く見えるポイントで席移動をお勧めしてくれたり、手振りポイントを教えてくれたり…。

こちらでもスペーシアとの交換がありました。スペーシアのお客さんと手振りで交流が始まるのがなんかほっこりします。

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この列車でも、スペーシアとすれ違い。今度はオレンジ。

橋を渡る前、駅に止まる前、蒸気機関車ディーゼル機関車が汽笛を順番に1発吹くようになっているようで、注目(注聴?)ポイント。アテンダントさんも案内してくれていました…が、そんな案内があった次の橋では鳴らず。「たまに忘れる時があるんですよ~」とアテンダントさんも苦笑。なんかユルくて好きです。

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大谷向駅。もうすぐ旅も終わります。

ああ、よい旅だなあと思う間もなく大谷川を渡り、もうすぐ下今市

なんだかホントにあっというまに感じますが、それでも40分乗っていました。展望スペースと指定席との間をちょくちょく動き回っていたから…ってのもあるかと思いますが、それでも濃密に飽きさせない、観光列車というものは凄いなあと思います。アテンダントさんの解説も結構面白いんですよね。

 

下今市についてしまいました。下車してとりあえず先頭へ…いったらわりと混んでますね。でもまじまじと観察。

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下今市駅に到着。だいぶ日も沈み、暗くなってきました。

ディーゼル機関車もカッコイイ。

 

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階段からDE10を見下ろす。蒸気機関車が見えないと、昔の客車列車っぽさがUPします。

鉄道マニア的にはこっちの方がそそられる人も多いよな…というか僕がそうなんだけど…。貨物駅の入れ替えのイメージ、小柄なイメージが強いDE10ですが、それでも間近に見ると本当に大きく見えます。

 

下今市駅にて

さて、帰りはリバティの指定をとっていますがまだちょっとだけ時間があります。車内で案内のあった転車台回転には間に合いませんが、ちょっと転車台の方に寄ってみましょう。

 

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転車台、けっこう奥の方にあります。

跨線橋を渡ると大きな広場があり、その奥に転車台と扇形の立派な機関庫があります。東武鉄道、ホントに力入れてるんだなあと感じる瞬間。機関庫に近づくと、今日はお休みだった方の機関車が休んでました。

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C11 207。ライトが2つあるのが特徴。機関庫の横はガラス張りになっていて、よく見えます。

北海道から来た2つ目ライトのC11 207はかなり気になっていて、本当はこちらが動いているのも見たかったのですが、まあもう一度来なさいということでしょう。とりあえず見られただけでもよかったです。

 

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転車台と、機関庫全景。奥にちらっと北斗星カラーのディーゼル機関車も見えました。

もう5両あるはずの客車はいませんが、運用がない時期は南栗橋にいるのかな?そういえば日光に来る道中、ブドウ色の客車をひく青い機関車とすれ違ったような気がします。

 

列車の入れ替えが始まりました。駅の先の踏切の方までいって、そこから戻ってきて… 広場の横に止まりました。夕暮れに映えます。

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もう少し見ていたいですが、もう時間です(帰りの特急も)

…と感傷に浸っているも、もう帰りに乗る浅草ゆきリバティが来ています。さっさとホームに戻り、帰途につきました。

 

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また乗りに来ます

楽しい客車旅でした。

蒸気機関車列車、もっといえば観光列車自体、乗るのはかなり久々でしたが… 楽しいものですね。折角関東に越してきたので、今後も機会を見つけて乗りに行こうと思います。

荒川線の路面電車らしさを探す【都電荒川線・2021年初夏】

都電荒川線。最後に残った都電で、路面電車といいつつほとんどの区間は柵で区切られた専用軌道。東京の北の方を走る。

 

僕の都電に関するイメージはそんな感じで、それでもいちトラム好きとしてずっと気になっていた。もっとも、地方に住んでいた頃はたまに東京に出てきても、東京の大都会ぶりを堪能するのに精いっぱいでなかなか目を向けることができなかった。

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かわいい一両編成。でも電車なので案外デカく、迫力がある。

去年、千葉に引っ越してきて、今年、おもわず新しいカメラ(リコーGR-III)を買ってしまった。遠くの街の大規模な路面電車網だって気になるが、なかなか遠征はできそうにない。これは荒川線を満喫するいい機会なのかもしれないな、そう思い、カメラの撮りおろしも兼ねて沿線へ向かう。

 

荒川線ときいてまず思い浮かべるのは、車と混じって走る、王子駅前~飛鳥山の併用軌道区間。ここは、荒川線がしっかり路面電車しているエリア。

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王子駅前。結構な急カーブで道路へ躍り出る。

ちょっと意外だったのが、ここ、結構な急坂なのだ。歩いていてよくわかるくらいの、しかも大きくカーブした坂道。なんとなく路面電車(というか電車全般)は坂とか苦手な気がしていたけれど、この程度なら案外平気と見える。

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飛鳥山をぐるっと回るように下っていく

もっといえば、この道の横に涼し気な渓谷っぽい公園(音無親水公園)があるのも意外だった。道路上を走るというから、駅前の街のなかで仕方なく…という印象だったのだけど。飛鳥山もあるし、むしろ沿線の中でも緑が豊かな気持ちの良い区間だったのだ。

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みんないっしょに。

さて、荒川線の路面電車らしい区間はこの飛鳥山あたりだけ…とずっと思っていたのだけれど、これも勘違いだった。確かに、立ち入りができない専用軌道は多いのだけど、案外しっかりと(?)いろんなところに路面軌道風情を感じさせてくれるのだ。

 

 

例えば大塚駅

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北側。とても路面電車している路面電車だ。

北口にはごくごく短い区間だけど、思い切りよく道路上を走る雰囲気の区間がある。電車がここで信号待ちをする姿は、わかりやすく路面電車。ただ、よく看板を見てみると自動車は進入禁止だ。

 

南口も、柵で区切られてはいるけれど、線路上が舗装されている。普通の電車だとここがバラスト敷きで、枕木があるわけで、この舗装というのはやはり路面電車の印象を強めてくる。

駅前に2か所ある踏切も、警報機や遮断機があるわけではなく、電車が近づけばビービーと警告音が鳴り響く。

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南側。人を散らしながら走る。

こういうところ、車や人が立ち入れないようになっているから、併用軌道(路面区間)ではない…という扱いと聞いたことがある。あまりそのあたり詳しくないが…。

大塚駅周辺は、すくなくともどちらも自動車は進入できない。ただ、トラムマニアのテンションを上げるのには、この光景は十分路面電車している。

 

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荒川線沿線はバラが美しい。

 

 

踏切信号も多い。つまるところ、黄色と黒の警戒色の踏切の代わりに、普通の道路用信号が立っていて、赤信号の時に電車が横切っていく。車や人は他の道路信号と同じように従うだけでよい。

これも、路面電車(と、工業地帯の貨物線)くらいでしか見かけないタイプの踏切。東京の西側、東急世田谷線の紹介で環七の若林踏切がよく取り上げられていたりと、トラムらしさの一つだと思う。ゆっくり走る駅近くに多い。

 

荒川線にはそういう踏切が結構いろいろなところにあるのだ。町屋駅前なんかはうまく写真を切り取れば、完全に都会の併用軌道区間の雰囲気。

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町屋駅前。都会をゆく路面電車の雰囲気。

新庚申塚では広い白山通りの流れを止めて、一気に渡る。信号が変わるまで、電車がずいぶん待たされていたけれど。

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新庚申塚。白山通りを堂々と。

踏切信号…ではないが、新庚申塚電停の裏手で、白山通りの一本となりの道。遮断機と警報機のない踏切で、路地をぬらっと電車が横切る。こんな風景を見つけては喜んで歩いた。

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白山通りと対照的な、路地裏の4種踏切。

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沿線はほんとうに緑が多い

 

さてWikipediaで”都電荒川線”の項目を見てみると、王寺駅前~飛鳥山間のほかに小台~熊野前も併用軌道だと書かれている。これは知らなかったのでじっくり歩いてみることにした。

その名の通り神社の目の前にある、宮ノ前電停で降車。道路に挟まれて舗装された線路、これはもう路面電車!な光景が広がっている。

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宮ノ前電停から、熊野前方面。頭上のごちゃっと感が路面電車ポイントを稼いでいる。

道路との間は、低い柵で区切られていて、車は入ってこれないようになっている。それでも交差点がいくつもあるからか、電車内では「このさき車と混じって走る区間ですので、急停車にご注意ください」という意味合いの放送がされる。

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小台方面。ぼちぼち暑くてへとへとで、あまりうまく写真を撮れなくなってきた。

 

もともとはこの区間、道路の片側に線路が寄っているという、割と珍しい区間だったという。YouTubeに当時の映像が上がっていて、これを見るとずいぶんと道が拡張されたんだな…。

都電荒川線・熊野前~小台の偏心軌道(1984). Arakawa Line, Tokyo Municipal Tramway - YouTube

荒川線も、東京走っているだけあり、なんというか変化が著しい。

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8500形、個人的にこの電車が都電のイメージ

併用軌道区間の終わりの、熊野前の交差点。車の信号と電車の信号が同じなので、どちらも一緒に動き出し、思い切り左折のトラックに被られてしまう。トラム撮影あるあるだけど、なんだかそれも愛おしさ。

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熊野前陸橋をくぐる。上には日暮里舎人ライナーが走っていたりする。

荒川線は自分が思っていた以上に路面電車していた。

もっとも、今回あまり取り上げていない専用軌道区間の方が、断然距離は長いのだけれど。その区間も線路沿いに歩けたり、そうしていると小さな電停が現れて、そこで電車を待ったり…と散歩して楽しい。この日行かなかったエリアも見てみたいし、四季折々の花も綺麗な地域。定期的に通いたいなと思う。

「ラシプ」「ハチベイ」 マレーシアで日本語を蒐集した2ヶ月

2018年が明けてすぐ、2か月ほどマレーシアのペナン島で暮らしていたことがある。初海外で英語もロクに喋れないのに、なぜかインターンシップに行って四苦八苦していたのだ。

この記事はそのあたりとは関係なく、マレーシア(クアラルンプールとペナン)で見つけた日本語表記を鑑賞していこうと思う。ここでいう日本語はローマ字表記とかも含み、手広くあげてみます。

 

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こういうのはお好きですか?

 

ファーストインプレッション

「準備ができている Beready」

受け入れの集まりがあった大学の生協で見つけた、最初のマレーシアンな(?)日本語。

こりゃクールだと思って、もうすぐ帰国という時期に友人と探し周り、いくつか買ってきたのだが、日本に帰ってから冷静になりずっと放置されている。お値段RM17.90=550円弱で、屋台メシ2~3食分とそれなりのお値段。

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おもわず写真を撮ってしまった

しばらく生活するのだから、まずは食品や調理用品を買おう…と同居人とローカルスーパーに行くと、「易鮮保 ラシプ」とか、「しんくうせいせいえん」「あわび汁」等をみかけた。ラシプには ”JHP (Japan) standard規格"規格に準拠、と書いてあるがそんな規格は検索しても出てこない。

ラシプの使い勝手は悪くなかったと思う。しんくうせいせいえんも、ちゃんと塩だ。

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ラシプ

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しんくうせいせいえん、と、あわび汁

 

イオンでお買い物

ペナン島といえば、世界遺産ジョージタウンやケーブルカー、ビーチのある北側が有名らしいのだが、私が暮らしていたのは空港と工業団地のある南側。

南側にはクイーンズベイモールという大きなショッピングモールがあって、イオンがキーテナント。要するにイオンモールペナン南。いろんなお店が入っているのでよくブラブラしていた。

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イオンにて。カゴメがワンコーナー占拠していたり、トップバリュのチューハイが450円くらいで売られていたり。

たまに「Kyubu キューブ 本物のチーズ」「カニ風味カマボコ」なんかを見つけて喜んでいた。cubeじゃなくてkyubuなところや、カニカマの流麗な字体にものすごく愛おしさを感じてしまう。Kyubuはおやつにピッタリのサイズ。

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本物チーズと偽物カニ。Kyubuは美味しかったです。

お寿司コーナーもある。「EBBIKO」は赤、グリーン、黒とカラフルだし、「INARI」は見慣れない形だ。EBBIKOの黒いやつを思わず買ってしまったが、海苔の軍艦の比じゃなく黒かった。味は拍子抜けするほど普通…。

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お寿司は個包装。黒いEBBIKOは食べると普通。

オモシロな部分を抜き出してしまったけれど、日本のイオンと同じようなお弁当が売っていてイートインもあるので、日本米が恋しくなったときには重宝してました。

 

 

イオンモールなので日系企業のテナントも多い。ダイソーユニクロが入居していたのだけど、同じモール内に平然と「MINISO メイソウ」「YUBISO ユビソオ 優美創品」がいるのでびっくりしてしまう。いや、なんだろう、ケンカにならないのか?「KIODA」なんてのもいたが、これはそれっぽいだけで韓国語のようだ。

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クイーンズベイモールの似ている面々

(一部で有名な中国発ブランドの)メイソウはともかく、ユビソオってなんだよ、という気分になったが、これはマレーシア発の日本ブランドらしい。このモールにとどまらず、ジョージタウンにも、首都クアラルンプールにも、いろんなところに店舗がある。

キャッチコピーは「品質の生活、幸せな生活」

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クアラルンプールのセントラルマーケット(パサール・スニ)にて。結構有名な観光地の、しかもメインストリートに広告を出している大手企業だ。

そして…これらのショップのネタ元の1つ(?)であろう我らがダイソーも、なぜかレジに「火の用心」提灯があるなどちょっと抜けた感じだった。商品も1つ180円くらいするが、結構混んでいる。部屋にハエが湧きまくって、蝿捕紙を買ったりとよくお世話になっていた。

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ちょうど春節の時期で、飾りつけが華やかでした。

 

自動販売

自動販売機は日本特有のもので…というお話は聞くけど、マレーシアにもあることにはある。ただ数はすごく少なくて、飲み物を売っているタイプは、インターン先の会社の休憩室とフェリーターミナルくらいでしか見かけなかった。

会社にあった自販機は、日本仕様のものをテプラで何とかしてつかっていた。ミルクや砂糖の量の調節も親切にマレー語と英語で説明している。1杯30円くらいと安いのでよくマンゴージュースを飲んでいた。

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コンビニのコーヒーマシンっぽさを感じるテプラ使い。

一方こちら、ショッピングモールテナントの店先にあった謎の自販機「世界一ハチベイ」

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はちみつのお菓子やロイヤルゼリーかな、と思いましたが。

当時は日本語のインパクトに魅かれただけでよくわからなかったのだけれど、今調べてみると…「クアラルンプール国際空港自動販売機でRM1300(=3万5000円くらい)を費やし、出てきたのはドライヤーだけ」みたいな記事がヒット。

これ、日本でいうところの、1000円自販機…。

coconuts.co

 

ゲームコーナーにも「ぬいぐるみの自動販売機」というUFOキャッチャーがあったし、向こうの自動販売機にはゲーム性がつきものなのだろうか??

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ものすごくモヤモヤした…

 

日本人向けの日本語

日本人向けに書かれた日本語、というのももちろんある。観光客を意識したものは当然あるが、日本人駐在員がターゲットだろう、というのも案外多い。(ペナン周辺は日系企業の工場が多々立地しているのだ)

僕も、(おそらく)日本人を意識してやっているお店を3店ほど訪問した。「日本料理 若葉」ではカツカレーを食べ、「哲平食堂」では出汁巻き卵つきの鰻丼を食べた。明治屋日本食品店でだいたいなんでもあるお店だ。

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日本の味を求めて。現地の人も来たりするのかな。

明治屋にはナマコ石鹸を買いに行ったのだが(マレーシア土産として有名らしいのだ)、日本酒や調味料がずらりと陳列されている様にいたく感動を覚えてしまった。ああ、柚子胡椒、そして七味…。外には日本語が描かれた段ボールが放置されていて余計に感動する。滞在期間の後半で、自分の琴線に触れる瞬間がわからない。パルムの抹茶味が売っていたので買って食べた。

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安心感ある風景

日本人駐在員向けの新聞も発行されているようで、同居人がなぜか手に入れてきたことがある。

紙面は見覚えがある感じでやっぱり安心するが、「ウォシュレットで劇的に変わる 毎日のトイレ生活」と銘打ったTOTOの広告はどうにも切実な感じがした。

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同居人に写真を撮らせてもらったが、できることならお土産にしたかった。

まあ、慣れてしまえば、向こうのシャワートイレも結構快適。今見返すと沢山写真が残っているので、当時かなりのカルチャーショックを受けていたんだろうけど。

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ホースシャワートイレ。手でシャワーを掴んでおしりを洗います。

そんなトイレにて。ショッピングモールで見かけたが、日本人観光客を意識したものだろうか。トイレで慣れないことして忘れ物をしない様注意!

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英語/マレー語/中国語/日本語

 

ショッピングモール巡り

当時の写真を見返してみるとショッピングモール店内ばっかりである。ジョージタウンに行ってもクアラルンプールまで旅行しても、だいたいショッピングモールに行っている。クーラーが効いているから。

そして、ショッピングモールは日本語の宝庫。

みんな大好き「Superdry 極度乾燥(しなさい)」の公式ショップもあったりする。正直欲しかったのだが、極度乾燥は普通にいいお値段がするブランドなので(一番安いTシャツで3000円くらい?)当時から服に全くお金をかけていなかった自分は買うのを躊躇ってしまった。メチャクチャ後悔しています。

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日本に公式ショップないんですよね…

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一方本家?アサヒスーパードライも現地にはちゃんとあります。クアラルンプールのハードロックカフェにて。

「トーキョーストリート」

ショッピングモールの大看板。提灯がお洒落。

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クアラルンプールのモールにありました。

「しあわせこいこい やってこい」 

ショッピングモールの大型ディスプレイ。春節シーズンなので、どこ浮かれている感じがあった。

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ほっこりする

モールにあるテナントや広告、紹介しているときりがないので…

「定食弁当」「ジャピン」「ズズッド チキンブロスラーメン」「UMAI-YA」「零食物語 日本のスナックとドリンク」「Tori-Tori 日本の焼き鳥」「Wakaiライフスタイル」

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ToriToriは、ご飯の上に串にささったままの焼き鳥が乗ったものが出てきた。

店頭メニューがある日本風のごはん屋さんもあり、それを眺めてみるのもまた楽しい。せっかくだから入ればよかったな…と、今になって思うけど。変なところで保守的だったなあ、当時の自分。

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味噌汁ポジションが激辛スープ。弁当にお寿司が入ってるのはemojiっぽさもある。

 

書店の日本語

クアラルンプールには紀伊国屋書店があるし、そこそこ大きめの本屋さんに行けば日本のアニメDVDが売られていたりする。ただこれは海賊版という話がある。ニンジャスレイヤーフロムアニメイシヨン等、チョイスも妙にマニアックさがある、、、

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アイエエエ…

また、あまり見なかったけれど、マレー語話者向け日本語学習教材なんかも売られている。

例文が「らいしゅうの かようび おたくの いますか」「けっこうです らいしゅうに かかります」とカタコト。すごく気になるけれど、好意的に解釈すれば、まずは拙くても、少しでも話せるように…ということなのかな?と思ったけど… いやこれ、単に、著者が日本語に詳しくないのかな…

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ハンドブックサイズ。言語大好きな友人へのお土産に。

エヴァとコピと抹茶」というコミック。マレーシアのお隣シンガポールと日本の違いをいろいろとあるあるネタにした本(?)で、なんか買ってしまった。Kindle Unlimitedにもあることに今気づいた。

https://www.amazon.co.jp/Eva-Kopi-Matcha-English-Evangeline-ebook/dp/B01LFG19LQ

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メールのくだりがとっても好きです

 

ナイトライフ

日本でもナイトクラブなんて行った経験がないんだけれど、このとき一緒にクアラルンプールにいった友人に誘われ、国内随一らしい高級クラブへ行くことになってしまった。

正直なところ怖かったのだけれど、入り口で光輝く「ドリンク」「充電」「でんしゃのりば→」で緊張が解けたし、来て良かったなと思った。

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異国の地で見る「ネオン×日本語」ほどカッコイイものはあるだろうか

マレーシアの富裕層と外国人観光客が来るところみたいで、日本人もわりといました。シャンパンタワーとかドンペリとかを初めて見た。ほかに分類できないので「ナイトライフ」なんて項をつくっちゃったけれど、後にも先にもこれきりなのでここで終わりです。

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凄い世界もあるものだなと思った

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こんな感じで、2か月間いろいろとマレーシアで日本語を蒐集したら結構な分量になった。ひとえに日本語といっても、日本人向けに書いたものから現地人向けの装飾まで、日本企業やマレーシア企業、あるいは中国企業が、いろんな形で運用をしていた。あれから3年半、今はどうなっているんだろうか。また行きたいな。

 

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最後に見たマレーシアの日本語は「国際線 出発ロビー」