ぱらのみっく・ういんどう

ひとり旅のブログ。乗り鉄中心、バスに船、街歩き。ひとつのテーマをじっくりと…。

青い銀河に乗ってきた【釜石線 快速SL銀河・2022年初夏】

釜石線を走るSL列車・SL銀河が運行終了、というニュースが出たのが去年。気になっていたこの列車、結局このまま乗りに行けないのは悲しいな…と思うも冬場は運行がなく。

6月に入って、そろそろ夏だし、どうかな?とえきねっとで事前申込をしたら、釜石から花巻の片道、後ろ向きだけど、窓側がとれてしまった。行くしかない!

とれちゃった

SL銀河の運行は、土曜日に花巻→釜石、日曜日に釜石→花巻、というのが基本。できれば往復で乗りたいのがオタクの性…、土曜日の便も取れないかな?とえきねっとを見つつセルフキャンセル待ちを粘るも、取れず。仕方なし。

別ルートで前日入りし、釜石駅前のホテルフォルクローロ三陸釜石に泊まって備えることとしました。

 

 

釜石駅:前日

前日、三陸鉄道宮古から釜石に移動。列車が釜石駅に近づくと、青色に塗られた転車台や待機する機関車が見えてきます。

今日は花巻から釜石まで走ってきていて、その後の整備中なのでしょう。

整備中の機関車。機関庫が星空模様で目をひきます。(列車内より)

客車は切り離されて、ホームからも見える位置で清掃中でした。

その後16時15~20分頃、客車のみ移動し、駅ホームにとどめ置かれます。

三鉄・釜石線列車と顔合わせ

客車は1番線につけていて、泊まったホテルフォルクローロ三陸釜石の部屋からも思いっきり見えました。今日はここで銀河と一夜を共にします、おやすみ。

カーテン開ければすぐそこに。
フォルクローロ、予約したシングルルームはすべて線路と反対側。そんなこと知らずに「線路のみえる部屋で」とリクエストをしてしまったのですが、なんと特別にアップグレード対応。ありがたや……!

こんな配置で釜石に停泊。フォルクローロの展望デッキより。

 

 

釜石駅:当日

翌朝。朝風呂上がりにホテルの展望デッキに出てみたら、機関車が動きそう!カメラを持って駅横、「シープラザ釜石」裏の通路へ向かいます。ここからは駅構内がよく見えるのです。

連結作業は8時40分~50分頃に行われるようです。蒸気機関車はもう動き始めていました。誘導されながらゆっくりゆっくり、バック進行で客車の前へ。

多くのギャラリーが見守るなか、ゆっくりとSLがバックしてきた。

そして連結!!

これで準備万端です。スッキリ編成写真。

今日の編成が完成しました。この瞬間を見ようと、傘が必要なほどの雨の中もそれなりに人が集まり、写真や動画を撮っています。乗る前からさっそく楽しいぞ!

 

 

釜石駅は、改札が列車発車の15~30分前に始まるシステム。

SL銀河は9:57分発なので、27分から改札だよ、と駅員さん。じゃあ20分ごろに行って待ってるかあ、と、連結作業を眺めたあと部屋へ戻り、のんびりチェックアウトして駅についたら、既にすごい人だかり。

あふれる旅行者の中、車内で売るお弁当の宣伝や、途中停車する遠野駅の観光案内が飛び交います。フォルクローロでニューデイズの割引券をもらいましたが、ちょっと混んでてそれどころでない。

もう並び始めてるぞ

いやいや、全車指定席なので急ぐ必要もないでしょう… ということもなく。お弁当が個数限定だったり、車内にあるプラネタリウム(!)の整理券数限られていたりするのだ。プラネタリウムはどうしても見たかったので、形成された列に加わる。

 

時間になり、改札が始まった。きっぷを見せて駅構内へ… あれ、隣の窓から駅員さんが呼んでいる、と思ったら袋を渡された。

たべないでください

「記念品の石炭です」そんなことある!? 早速面白いプレゼントです。袋には入っていますが、ズボンのポケットに入れっぱなしにしておいたら、空いた穴から粉が出てきてしまいました。とりあえず手持ちのジップロックに入れて保管。

 

ホームはもう結構な人だかり。

とりあえず自分の席へ向かって大きな荷物を置き、そのあと無事に車内プラネタリウムの整理券を確保して一安心。

早速先頭では撮影タイム。

SL銀河は機関車1両と客車4両で走り、私は3号車。折角なので、一通り車内や車外を見て回ることにします。

 

 

「SL銀河」編成概観

今日の花巻行、編成は下記のとおりです。

C58-239キハ142-701キサハ144-702キサハ144-701キハ143-701

 

列車の主役たる蒸気機関車、C58-239。3動輪のテンダー機関車です。青色のナンバープレートが特徴的で良いですね。

客車やヘッドマークの青金カラーと合わせたようなナンバープレート、素敵。

もともと盛岡市内の公園に置かれていたものを、走れる状態までレストアたそうで、よくやったものだな~と思います。運転台の横には7月らしく、笹の葉と短冊。そうか、七夕かあ。「銀河」だけになかなか良いチョイスですし、この列車が今後も運行されますように…とお願いも書かれていて、これはぜひ叶えてほしいな。

サイドビュウ

たくさんの配管がホンモノの証。

客車はグラデーションがかった青色に、黄色と金で宮沢賢治銀河鉄道の夜」モチーフの柄があしらわれた4両編成。

じつは自走できる

金色のエンブレムと星座のモチーフが美しい。

 

車内は木の多く暖かいレトロ調で、観光列車だなあ~~という雰囲気。窓に合わせてボックスシートが並ぶのは「汽車旅」の雰囲気を盛り上げる。

1号車にはプラネタリウム、4号車には大きなソファと売店スペースがあるので、実際にお客さんが乗れるのは3両編成分くらいだろうか。各所には宮沢賢治にまつわる展示もされていて、結構見応えがある。

ソファスペース。革張りだ!いわゆる「ロングシート」なのだが、ここまで優雅なロングシートがあるだろうか。

売店。置かれているナンバープレート「D51 498」は高崎で動態保存されてる機関車ですね。釜石線を走ったことがあります。

コンセプトアートの展示もあり、見入ってしまいます。冊子化されないかな、こういうの。

南部鉄器の鉄瓶もSL銀河カラー。こんな色付けもできるんですね。

車端部はこんな感じでギャラリーになっています。

 

ボックスシートは2人がけが向かい合わせで、4人定員。なんというか結構な狭さだし、窓側は暖房の吹き出し口?があって脚にぶつかる。ちょっと窮屈だ。でも、これ昔地元で走ってた115系電車とか、こういう狭さだったな。その辺も含めて汽車旅らしさ、と割り切って乗ろう。

窓上のステンドグラスがイカ

あしもとはかなり狭い。なんか出っ張ってるし。

花巻ゆきは数字問わずD席が進行方向になるが、僕が予約したのはA席で後ろ向きになる。ボックス席を陸中大橋までは2人で、その先は3人で乗り合わせての旅となったが、D席に結局人は来なかった。進行方向窓側、その席が一番アタリなのに!

 

指定席ではない部分にもいくつか椅子があり、こっちに座っている人もいた。なにせボックスシートに大人4人では結構ギュウギュウ詰めになるし、ある種避難所の役割もあるのか。

ソファスペース

 

ちなみに客車、というか、正確にはこれは無動力の客車ではなく、自走できるディーゼルカー。JRも一応客車とは案内せず「旅客車」と呼んでいる。

しっかり運転席がついている

のりばの「PDC」は、Passenger Diesel Carの略かな。客車改造気動車がこう呼ばれます。

もともと北海道の学園都市線札沼線)などで走っていた車両で、キハ141という形式。SL銀河用に改造されたので、今はキハ141-700番台を名乗っている。北海道にいたからか窓も2重窓、で、最初内窓も締めてたので、あれ?なんかヘン?と違和感。(とりあえず内窓だけ開けた)

2人でがっちり

ディーゼルカーなのは、釜石線の峠越えがめちゃくちゃ急勾配で、今の安全基準や出力を考えると、SLだけじゃ登れないから、らしい。SL銀河以前に運転されていた臨時SL列車では、ディーゼル機関車を2両余計に繋いでなんとか走っていたとか、そういうレベルの山岳路線なのだ。

 

もっとも、もともとキハ141系自体が50系客車という客車を改造したモノなので、機関車に引かれる姿は違和感がない、のかも。真岡鐵道とか50系客車のSL列車があるし。

まんなかの「キサハ」はエンジンなし。客車にエンジンを付けて改造した気動車のうちエンジンがないグループ、という、客車なんだか気動車なんだか…

ただ、ディーゼルカーなので結構エンジンがうるさく、蒸気機関車の音がなかなか聞こえてこない、というのはちょっと残念かもしれない。汽笛はよく聞こえるのだけれど、シュッシュッというドラフト音まではあまり分からなかった。

 

 

釜石→花巻

9時57分、雨の中。お見送りとともに駅を出た汽車は、細長い釜石の市街地に沿って進む。手を降ってくれる人が本当に多い。踏切まちの人、庭先の人、駅でカメラを構えていた人、家の窓から手だけを出してる人… なんというか、愛されているなあと、観光列車にのっていてほっこりする瞬間。

 

市街地の駅はすべて通過するが、見に来ている人がちらほらいたり。

小佐野・松倉・洞泉と、ここまでの駅はすべて通過して、市街地が終わり山が近くなってくるともうすぐ陸中大橋

緑に映えるトラス橋

進行方向左手を御覧ください、と言われて待ち構えていると、はるか上に大きな赤い鉄橋、鬼ヶ沢橋梁が見える。あそこに線路が通っていて、ここからが名高い釜石線オメガループ。これからあの橋まで、ヘアピンの形に180度曲がった線路で高度を稼いで登っていくのだ。よくやるよな…。

 

陸中大橋駅には10時29分着。11分ほど停車する。

際の際まで山に近づいた

駅自体はとても簡素で、駅舎もなくアーチ状のゲートがあるだけだけ。一方で、山側にある大きな建造物がとても目を引く。ホッパーというやつで、鉱山の駅だったことを偲ばせる。上の方に観光看板がついているのが、平成を感じるというか…。

昔は駅舎があったらしい

かつては陸中大橋駅前まで製鉄所の社宅が広がっていて、この駅も大きな駅舎があったようだ。今でも駅前の郵便局は結構大きい。

もうすぐ列車がくるから注意するように、と案内が入る。オメガループを下ってきた快速はまゆり号がゆっくりと入線し、そのまま通過していった。かつての急行は停車していたそうだけれど、今の快速は通過なのか…。

ありゃま、いっちゃった

10時40分に汽車は出発。ここからは本格的に山に挑む。陸中大橋駅を出てすぐトンネルに突入し、そのままぐるっと180度向きを変える。

ここがあのオメガループ、でもトンネルの中なのであまりよくわからないな、と思っていると外に出て、眼科に先程まで走ってきた谷と線路が見える。もうさっきの赤い橋の上にいるようだ。

こんなに上ったの!?

その後更に線路は右に90度まがって、長さ2975mの土倉トンネルへ。

このトンネルが開通した1950年までは、割り切って、峠の区間は線路を敷いていなかった。旅客は徒歩や駕籠(!?)、貨物はロープウェイで運んだらしい。釜石線が全通し1本につながってからは急行列車が行き交い、いまや隣を高速道路が直線的に通り抜けている。交通の進歩というのは凄いものだ。

 

トンネルが多いので窓は閉めるように、という放送が入っていたが、それでも隙間や空調から煙が入ってきて、車内はどことなく煙たくなる。

煙っくさい車内

3km弱、長い長い闇が続く。トンネルを出た一瞬に車窓は明るくなり、少し遅れてから煙が晴れて景色が見えてくる。そうか、これが蒸気時代の車窓というものか。

土倉トンネルを抜けると上有住駅。10時58分着、ここでも5分停車。

コケのついた縦書き駅名標は蒸気とよく似合う。

峠を超えたらすっかり晴れてきた! 駅につくたびに先頭は大賑わい。

駅は少し高いところにあり、展望台のようになっている。集落はもう少し下にあるようだ。駅チカ洞窟”滝観洞”もあるらしく、気になるが、流石に見に行く時間はない。

 

上有住を出るとまたトンネルで、お次の足ヶ瀬でもドアは開かないが停車。ここまでの駅でもそうだったが、SLの整備のためちょくちょく停止しているようだ。さすがに山岳路線で、こまめに手入れをしながら丁寧に丁寧に走っていかねばならないらしい。

念入りな整備を各駅で行う。

足ヶ瀬で山岳区間は終わり、隣の平倉をすぎると景色が開ける。遠野盆地に入った。

畑地が広がり、近くに山、広がる空、木々の緑、のびやかな夏の景色。大きな農家が多い。線路際すぐに牧場があり、牛が放されているのがみえて少し驚く。牛の方は慣れているのか特に驚きもせず、牧草を喰んでいた。

線路際に牧場がいくつかある。また曇ってきたな。

早瀬川を渡って山際を回り込むと、もう遠野駅だ。

 

遠野駅

遠野には11時46分から13時53分まで、2時間近く停車。ちょうどお昼時だし、観光も兼ねて市内でご飯食べてきてくださいね、という感じかな。

折角なので私も観光に…の前に、蒸気機関車の方に向かう。この駅でガッツリメンテナンスを行うようで、機関車が切り離された。そのまま走り、ホームの先端より少し先に止まる。早速人だかりができている。

旅客車側から機関車を眺める。ホームの少し先に止まって作業中。

カマに火を焚き、水を沸騰させて走るには、大量の石炭と水が欠かせない。線路際の消火栓からホースを繋ぎ給水、作業員さんは炭水車の上に登って石炭を崩している。

なかなか見られない光景、みんな動画に収めていた。

消火栓のホースから給水するらしい。炭水車の上では作業員さんが石炭の山を崩している。

足回りの点検もしっかり

客車の顔はだいぶ煤けている

 

ずっと見ていられるが、しかし遠野は初めてなので歩いてみたい。ある程度で切り上げて、人気がすっかり引いたホームから遠野市内観光へ向かう。

みどりの窓口がいまだ健在。急行券、寝台券、なんて表記があり、かなり昔に書かれたものだろうか。窓口の上にはSL銀河の先代「SL銀河ドリーム号」の写真が。

ちなみに、釜石~花巻/新花巻で切符を買うと、距離が100kmに満たず、遠野駅では途中下車できなくなってしまう落とし穴がある。釜石~遠野、遠野~花巻で別々に買っておくと安心です。自分は盛岡まで切符を買っていたので、普通に途中下車しました。

たださすがに、2時間車内待機というのもキツそう…で、実際”お目こぼし”があるのか…?観察しておけばよかった。

 

市内でご飯(ジンギスカン丼!)を食べたり、市立博物館を見学したりして過ごします。流石に、カッパ淵や遠野ふるさと村あたり、有名所は遠すぎていけませんでした。また遠野、こないとな。

「肉を食う」といえばジンギスカンを指すらしい遠野。創作料理としてジンギスカンキムチ丼を出している店があり、そこでお昼。この羊っくさい風味よ!ホント好き。

展望台から遠野市内を一望

2時間は思いの外あっという間に過ぎ去り、遠野駅に戻ります。列車の度は乗りっぱなしになりがちなので、こういう途中下車観光ができるスタイルは良いですね。

 

プラネタリウムへ!

13時53分、遠野駅を出発。出発後しばらくして、整理券に書かれたプラネタリウムの上映時間がくる。それまで車内を見学ししつつ待ちます。

出発前にゲットした整理券を持って向かいます。降りる駅によって配慮があるようです。

頃合いをみてプラネタリウム前で待機し、時間が来たら整理券を渡し、部屋の中へ。小さな倉庫くらいのサイズの部屋で、丸い椅子が感覚をあけて5脚。けっこう空間には余裕があります。

一時期は上映自体を中止していたようですが、今でも密を避けるため、定員を減らしてるんでしょうね。

車内だとけっこうスペースをとってます。

室内の写真はNGでしたが(やはりプラネタリウムだからか)真ん中の台に小型の投影装置が置かれてました。これが結構本格的で、天井いっぱいに満点の星空を出現させます。

気分は夜汽車

暗くなり、上映が始まります。宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」、物語に絡めて星座の解説が入ります。真っ暗な中、星がきらめき、体にガタゴトと揺れが伝わり、先頭の機関車から汽笛が聞こえてきて… 

すごく没入できる環境でした。10分間の宇宙の旅、他では得難いものです。これはみんな体験してほしいし、なんなら色々な観光列車でやってほしい。

前にちゃんと読んだのはいつだっけ。

そういえば、話が「どこまでもどこまでも旅してゆこう」で終わったからこれ、カンパネルラと一緒に行ったままジョバンニ帰ってきてないのでは…などと思考が重箱の角を突き始めますが、深く考えずに席に戻りましょうか。

 

遠野→花巻

少し時間を巻き戻します。遠野を起った列車は、またしばらく盆地の中を走ります。途中横をかすめる道の駅に大勢のギャラリーが詰め掛け、手を振ってくれました。

道の駅 遠野・風の丘・永遠の日本のふるさと より手振り。情報量が多い名前だ。

最後尾から遠野盆地を眺める。

 

盆地が果て、また少し山際を走り、次の停車駅は宮守。

駅手前には有名な撮影スポット、宮守川橋梁があります。めがね橋と呼ばれる、美しい連続アーチ橋だけれど、まあこういうのは乗っているとわかりません。橋を渡る際、左側の車窓からたくさんの人が手を降っているのが見えました。

 

宮守駅へ到着、14時26分。ここでも7分ほど止まり、機関車の整備を行います。

折角なので先頭までいってみると、このあたりのホームは砂利敷で草が生えていて、なんだか鄙びて良い雰囲気です。

またすっかり晴れて、空が広い!

良くないですかこの駅

この頃から旅の終わりまで、すっきりと夏空でした。

 

列車は猿ヶ石川に沿って走り、国道283号線とも並走します。夏らしい青い田んぼと山々を背景に、車の後部座席から手を振る子供たち、夏の思い出ができる瞬間。

「夏」をゆく銀河

列車は北上高地から北上盆地へ、遠野市から花巻市へ。土沢駅には14時53分着。土沢駅の停車時間は3分と短いので、ホームに行くことはせず、少しだけ窓から写真撮影。

土沢

発車して土沢の街を抜けると、また初夏の中を走ってゆきます。盆地の中、起伏がありつつ拓けていて、なだらかに段々畑が広がります。

概念としての北国の夏

車窓をどう切り取っても絵になるのは本当にズルい。

 

まだまだ乗っていたいけれど、もう新花巻駅。大きな建物は東北新幹線の止まるホームで、釜石線はその下の控えめなホームに停車。15時6分着。

巨大!!!航空写真を見たら駐車場とレンタカーと食堂しかなかった。

ここで降りる人も多い。そのまま15時20分の新幹線やまびこ66号に乗れば、東京には18時4分に帰りつける。

 

一方で、ちょっと驚いたけれど、ここから乗ってくる人もいる。近くの席に家族連れが座り、さっそく車内を探検していた。

そうか、人気列車で満員の日も多いけれど、こういった短距離乗車ならまだ可能性があるのか。乗れるのが11分だけだとしても、例えば観覧車に乗るようなものと考えればアリかもしれない。車両自体が魅力的だし、チョイ乗りでもよい思い出になりそう。

普通に乗ろうとするとやはり満員…。が、遠野まで・からだともう少し空きがあるのか。

 

新花巻を出てすぐに大きな北上川を渡り、花巻の街が見えてくる。

北上川を渡る

花巻の市街地へ…

大きくカーブした線路は東北本線と合流して、いよいよ終点の花巻駅。駅舎のある1番線に到着した。15時19分着。

釜石を出てから5時間22分ほどかかったけれど、途中で2時間の遠野駅観光があったから、さほど長旅という感じもしない。

 

花巻駅

混み合うホームを避けて、反対側のホームから写真を撮ったり、駅舎を見学したりして過ごす。入場券を買ってSLを見ようとする人もいて、なかなか活気のある駅となった。

跨線橋から。この画角好き。

跨線橋を渡ったホームより。ロープを気にしなければ、すっきりした編成写真が撮れる。

SLを見に来る家族連れも多かった。

 

むすび

客車の老朽化で廃止…というのが惜しいくらいに、良い旅でした。全体的に客車のインテリアが良すぎるし、車内プラネタリウムは没入感がすごい…。乗っておけて本当に良かったです。

沿線の見どころも多いし、蒸気機関車もせっかく復活させたので、なんとか代替車両で運行が継続されないかなあ…と切に願っています。

またね。