ぱらのみっく・ういんどう

ひとり旅のブログ。乗り鉄中心、バスに船、街歩き。ひとつのテーマをじっくりと…。

まっかなBRT、気仙沼線を乗り通し【JR気仙沼線・2022年秋】

JR東日本パスの旅を計画し、前々からいってみたかった場所をいろいろ巡って3日め。そういえば、これも乗れるんだよな?と、三陸海岸のBRTに乗ってみることにした。震災復旧として鉄道の代わりにBRTとして整備された気仙沼線大船渡線、とりあえず今回は気仙沼線を途中下車しつつ南下する。

 

気仙沼駅:鉄道とBRTの共用駅

大船渡線沿線を観光し、旅行者で混雑する列車で気仙沼駅に到着。列車を降りると、大船渡線ホームからはスロープでBRTのりばに繋がっている。

そのまま直進すると大船渡線(高田・盛方面)乗り場、道路を渡って駅舎側が気仙沼線志津川・柳津方面)の気仙沼線BRTだ。

発車案内はおなじみ3色LEDスタイル、鉄道大船渡線と一緒に表示。

11時45分着の大船渡線325D列車から降りてきた人たちのほとんどが、そのまま大船渡線BRTのりばへ向かっていく。バス1台に乗り切れるのだろうか? 一方、気仙沼線側は人影もまばらだ。

 

一通り駅舎などを見物してから戻っても、待っている人は1人だけ。時刻表を見ようとしたらそのまま先頭を譲っていただいた。ありがたく一番最初で待とう。

しばらくしていると人も増えてくる。後ろに続くのは10人も居ないほどだが、しかし昼間のバスにしては並んでいる方か。

まず回送のバスがやってきて、その次に気仙沼線バスがやってきた。

BRTがやって来た。バス停もバスも、黒と赤のデザイン。

 

乗り込む。最前部の一段高くなった席が座れそうだ。ここは最近は無かったり着席不可となることが多いが、珍しい。少しでも収容人数を稼ぐためだろうか?

ありがたくその最前列席に座る。車内の様子は伺いづらいが、かわりに走る道がとても良く見えそうだ。

最前列席からの景色。やってきた大船渡線・盛ゆきと行き違い、発車。

 

気仙沼大谷海岸:最前列席から専用道を堪能

前方から大船渡線BRTの車両がやってきて、これと交換するように発車。11時55分。ちなみにBRTではあるが、列車番号(?)は1928Kとついている。

本吉行きなので、志津川方面まで乗り通す人は次のバスを使うのだろう。比較的空いているが、しかしガラガラという程でもない。

鉄道と並走。基本BRT専用道は「単線」になっている

専用道は一旦大船渡線と沿うように走り、そのあとは市街地をぐるっと180度回る線形になっている。最近新設された「東新城」、鉄道時代からの「不動の沢」と、いくつか「駅」があり、鉄道よりはこまめに、しかし市街地のバスとしては結構間を空けて(駅間1km超)停車していく。

早速この辺りの駅で下車があった。新幹線なんかでおなじみの、水色のカード大のきっぷ(マルス券)を運賃箱に投入して降りていく人がいる。長距離を乗り継いで来たのだろうか。鉄道きっぷをそのままバスの運賃箱に投入するのは、すこし不思議な光景だ。

「駅」。基本的に行き違いができるようになっている。

「BRTが停車してから席をお立ちください」と自動放送が入る。バスという言葉は徹底的に「BRT」へ置き換えられていて、これはただのバスじゃないんですよBRTなんですよーというアピールを感じる。運転席に目をやると、しつらえられた運行表はしっかりJRスタイルだった。

 

南気仙沼

立派な待合室のある南気仙沼駅。

南気仙沼。ここは鉄道時代から駅だったところだ。最初はここで降りてシャークミュージアムへ行く予定だったのだが、思いがけず最前列席に座れてしまったので、もう少し専用道走行を堪能することにしたい。まだ降りずに乗っていよう…。

駅前広場。ちょうどミヤコーバスがやってきた。

ミヤコーバス営業所。ここがBRTの基地でもあるようだ。

駅前は広場として整備されていて、丁度ミヤコーバスが入ってくるのが見えた。ただ、特に接続は取っていないようだった。

すぐ近くにミヤコーバスの営業所もあり、白地に赤のミヤコーカラーと、赤ベースのJR・BRTカラー、両方のバスが止まっている。BRTはJR東日本が運営しているが、運行はミヤコーバスが受託している。

 

三陸BRTの特色

BRTの最高速度は、まあ出して50km/hくらいだろうか。専用道なので信号待ちがなくて快適だか、ものすごく飛ばすというわけでもない。

基本は一車線道路(単線)だが、道幅が少し広くなっているところが数多くあり、そこで対向車と行き違いができる。そして行き違い箇所は駅だけに限らず、「信号場」に相当する場所もたくさんある。お陰でほとんど交換待ちというのはなくて、停止信号で止められても、1分もしないうちに向かい側からBRTがやってくる。なんというか、複線に限りなく近い単線みたいな運用だな、と感じた。

「単線」なのですれ違いがある

ほかにも、ところどころで停車して、そのあと何もなく発車していくところがある。どうやらここは車両走行位置を検知するためのシステムがあるようで、赤色灯→「検知中」表示→緑色灯と切り替わって発車していく。鉄道で言う閉塞みたいなものだろうか。

 

踏切。遮断器は一般車侵入防止のため、専用道側についている。

 

また踏切…いや、いまは交差点か、も数多い。大きな道ではバス側に遮断器がついていて自動車優先のように見えたが、一方で小さな道だとバスの方を待つ車もいる。

遮断器のある踏切や、先の走行位置検知場では基本停車するし、もちろんバス交換の際も停車するし、駅付近では徐行まで速度を落とし、もちろん乗降があれば停車する。こういったことがあり、専用道区間を快適に飛ばす一方で、案外トップスピードを出し続けることはない。

ただ信号待ちはないから、一般道のバスに比べれば随分とスムーズに走る。また、(そりゃそうなのだが)乗降がないバス停はさっさと発車・通過する。鉄道だと、乗降がなかろうと駅での停車で時間を食われてしまうから、それと比較してBRTは結構スピーディーな印象。

 

沿線構造物も特徴的で、最前列席に座れてよかったなあと、ずっとかぶりついていた。

残るトンネルは鉄道時代のままだ

一方、橋梁は河川の津波対策とあわせ、コンクリート橋に架け替えられている。

工事があっても柔軟に避ける。さすがに鉄道だとこうはいかない

大谷まち駅の先で国道に合流する。国道側が優先で、信号があるわけでもないので、意外とここで待たされた。それでも日曜昼だから、車の切れ目で合流していったけれど、渋滞していると大変かもしれない。そのまま一般道区間を快走し、大谷海岸駅には12時23分着。

一般道へ。左手が海岸。かつての鉄道用地ごとかさ上げされ、堤防兼道路になったようだ。

 

大谷海岸

大谷海岸駅は道の駅が併設されている。これはどうも鉄道時代からそうだったようだ

復興の過程でまるっと再整備されてしまったのか、一般道区間だが廃線跡らしき場所は見当たらない。バスは構内に入り、建物脇のバス停に停車する。
仙台行の高速バスも止まるらしく、志津川・仙台方面の表記が頼もしい。

大谷海岸駅舎を兼ねる?道の駅

仙台行き高速バスも止まるらしい。

道の駅にはJR大谷海岸駅と大書きされているので、駅舎を兼ねているといって良いのだろう。実際、ソファとバス走行位置案内モニタのあるスペースが設置されている。地元のおばあちゃんがそこでくつろいでいた。

2Fテラス席で「撮りバス」に励む。マンボウの看板がしゃれてる。

BRT周りの写真撮影に精を出しすぎ、次のバスが案外すぐ来てしまうようだ。海の方まで降りてみるのは諦め、また道の駅内の探検も程々にしよう。しかし何も買わないのは悔しいので「あわびめし」を買った。結局食べられたのは帰宅後だったが、アワビの炊き込みご飯の上に、さらに大きな茹でアワビの切身が乗っていて、滋味と旨味があった。美味しかった。

バス停に戻ると、「ポーン♪ まもなく上り前谷地行が到着いたします。乗車位置へお進みください」と接近放送が流れている。しかし前谷地行きを「上り」と表現するのかぁ。やはり鉄道くささを多分に残している。

12時43分、やってきたバスに乗車。1930K・前谷地ゆき。

わりとシンプルデザイン。でも赤地・ヘッドマークは目を惹く。

 

大谷海岸~本吉~志津川:鉄道っぽさはより濃ゆく

今度の車両は年式が新しいのか、先に座った最前部に座席はついておらず、荷物置き場になっている。また、前谷地まで走り通すだけあって乗客も多い。海側の席も全て埋まってしまっていた。
幸い後方に空き席はあったので、そこに座る。

一般道上でも、BRTの「駅舎」はなかなか立派だ。

ふたたび専用道へ

本吉の町並みがみえてきた。すっごく鉄道臭さのある車窓だ…。

一般道からまた専用道に入り、しばらく走って「本吉」についた。気仙沼からここまでは毎時2本、ここから先は毎時1本となる。乗務員交代のため少し停車する。

本吉駅。鉄道時代からの駅舎が残る。

駅舎は鉄道時代のものをリニューアルして使っているようで、建屋はそのままだが、外壁が木材で飾られている。なんというか現代的なオシャレさがある。

本吉からも、そのまま専用道を走る。ここから、鉄道・気仙沼線としての開通年代がもっとも遅かった区間となる。地形的にも険しく、長いトンネルを続けて、直線的にぶち抜くような路線となっている。とにかくトンネルが多く、歌津駅手前のトンネルでは携帯の電波も入らない。

そんなトンネル内を猛烈なエンジン音を響かせ快走するBRT。交換設備もない(作れない)故か、かなりカッとばす。ハイブリッド車両なので偶にヒューーーンとモーターの音も聞こえてくる。

蔵内駅。鉄道時代からの駅だ。

トンネルの間の谷筋の小川も、とても物々しい河川堤防がついている。どうしても12年前を意識しないわけにはいかない。

何度もトンネルを抜け「清水浜(しずはま)」につく。ここではドアを開けて1分停車。バスにずっと乗っているとやんわりと酔うのか、外から入る冷気が心地よい。またまた長いトンネルに入る。志津川トンネルというらしく、この山の上には工業団地もあるようだが流石に駅はない。


志津川の街に入るところで専用道から一般道へ流出。専用線はもう少し続いているように見えたが、使われていなそうだ。準備工事だろうか?

使われていなさそうな専用道。こういうのも「未成線」なんだろうか?

ここからは高台に整備された町役場・病院や住宅団地に立ち寄りながら走る。これまで快走してきた反動か、ここで案外時間を食うにも感じた。とはいえ駅は「志津川中央団地」「南三陸役場・病院前」の2箇所のみで、スポットで立ち寄るという感じだ。まあ、バスの機動性をうまく生かして柔軟なルート設定をしている、ということだろう。

 

志津川駅:道の駅と、震災遺構・旧志津川駅へ

志津川駅には13時37分着。

ここも道の駅に隣接する。震災後、幾度も移転を繰り返し、BRTとしては4代目の駅にあたる。この4代目が最終形のようだ。

後ろの建物が駅舎兼道の駅。

ここでBRTが交換(?)するようなダイヤになっている。

 

みどりの窓口はないが、道の駅内に観光協会委託の簡易窓口がある。しかし現地ではあまりそういう雰囲気はなく、インフォメーションカウンターという感じ。壁にはJR志津川駅としての窓口営業時間が書かれているが…。うーん、せっかくだし切符ホントに買えるのか、きいてみればよかったかな。

ここが駅窓口・待合室といった感じか。こざっぱりしている。

 

駅には震災にまつわる展示館と展望スペースが併設されている。その向こうには南三陸さんさん商店街。また、川の向こうが震災祈念公園だ。
商店街はかなり賑わっていて、周辺にはキッチンカーや屋台も来ている。

展望室より商店街、その向こうは海だ。

なにか軽く食べようかなとおもい、ホヤの唐揚げを買ってみたらこれが美味しかった。程よい塩味と弾力があり、うまい。ホヤはいつか新鮮なやつを生で食べてみたい。

美味しい

 

活気ある道の駅・商店街エリアから、「中橋」を渡って川向うの祈念公園の方へ行くと、まったく雰囲気が変わる。

祈念公園として整備されたエリア。

ああ、あの防災庁舎ってここだったんだ…

風の吹き晒す平原の中に、大きな築山。その脇に残された防災庁舎の骨組みと駅ホーム跡を見て、この辺り一帯が街の中心部だったんだ、とようやく理解し、流石に気分が沈む。海風が冷たく感じる。

旧・志津川駅のホーム

鉄道時代の志津川駅跡に行ってみると、ホームやそこにつながる地下道が残されていた。かつての鉄道線を切るように道ができ、階段や駅名標を模したカンバンが整備中で、きっとここも震災遺構として残してゆくのだろう。

ホームに続く地下通路はかつてのままのようだ

見学に向けて整備中だった。駅のある築堤自体、道を通すために分断されている。

震災直後は気仙沼線代替バスもここを発着していたようだが、町の移転と公園の整備に伴い、もうそういう雰囲気は薄い。ただ秋の曇り空があるだけだ。


そういえばさっきから、たまに足元でシャクシャクと音がするな?と思ったら、この公園全体に大量のカタツムリが発生しているようで、コンクリから石灰を摂るのか、道の上にもびっしりとくっついて乾燥している。ああ、踏みつけちゃ申し訳ないな、ごめんよ…と思いながら、また中橋をわたり道の駅に戻る。

バスロケがある

一本あと、15時のバスでも良かったのだけど、どうにも気分が重くなる。14時37分、きたバスに乗ってしまった。1934K・前谷地行き。

 

志津川~柳津:一般道経由パターンに遭遇

それなりに人は乗っているが、後方海側席を確保。

「前谷地までの各駅にはとまりません」と、柳津〜前谷地の鉄道並走区間では、鉄道側の駅には止まらないことを案内している。なんだか快速電車みたいだ。

バスはまた専用道に入り…とおもったが、けっきょく柳津まで一般道を走行した。陸前戸倉から柳津までは、BRTの自動運転試験に使われているようで、この時期はずっと一般道経由だったようだ。22年12月より、人を載せてレベル2自動運転便の運行が始まっているとのこと。一方でその手前、志津川から陸前戸倉までも、海のそばを高架橋で抜けてゆくなかなか景色の良さそうな区間…なのだが、こちらで専用道を経由しなかった理由は不明。

志津川陸前戸倉ではなぜか専用道を走らないので、一般道側区間から専用道の様子がよく見えた。けっこうすごいところ走るな?

陸前戸倉から内陸に折れる。ここから先は実験のため封鎖中。

 

まあ、専用道で定時性を確保しつつ、かつ異常時には一般道を使うこと柔軟に対応…というのもBRTの長所だろう。

陸前戸倉では駅前のロータリーにつけたが、陸前横山は国道上に臨時バス停があり、こちらに停車した。BRTの各駅ではこういった「迂回運行時の臨時停留所」も専用道とあわせて整備されているようだ。

臨時バス停としつつかなり立派な標柱がある。

専用道を横に見ながら海を背に、一般道経由で山の中を進む。イマイチBRTの駅から駅から遠い「道の駅」をみつけ、なんだか惜しいな…と思ったりしていると、専用道を陸橋でまたいで柳津駅についた。

ここで下車

このバスはこのまま前谷地まで行くが、乗換駅を見学しておきたかったのでここで降車。一般道経由の場合は、路線バスと同じ駅前ロータリーにつけるようだ。

バスから降りたのは自分だけではなかった。2人連れが降りて、そのまま駅前にとめてある車に乗っていく。志津川のさんさん商店街へ行ったのだろうか?こういったパーク・アンド・ライド利用を見ると、やはり鉄道然とした利用があるのだなぁと感じる。

 

柳津駅

柳津駅は22年3月をもって無人化されたようで、立派なログハウス風駅舎には鍵がかかっていて入れない。レンタサイクルを貸し出していたような案内もあるが、これも借りられず。

駅舎とトイレの間の空間から跨線橋が伸びていて、鉄道線のホームに繋がっている。もともと1面2線の交換駅だったようだが、今は1面1線。

立派な駅舎はあるが、施錠されている。

ミニ独立国・みやぎ北上連邦! こういうの、まだのこっていたとは…

 

跨線橋を渡らずに、BRTの接続路にそって左手に進んでいくとBRTのりばがある。

このBRTのりばからも、またスロープで鉄道ホームに繋がっている…から、よくよく考えるとわざわざ跨線橋を階段で登らずとも、鉄道ホームまで行けるのだ。なんというか、特に意味のない跨線橋である。でも、上に登ると眺めがいい。

線路跡がそのまま道路になった様子がよくわかる。

まっすぐな専用道。かかる橋にちょうどBRTがやってきた。

BRTのりばは先の通り、自動運転実験でバスが来ないため塞がれていた。隣の待合室は開放されていて、鉄道ホーム上にあるそれよりも清潔な印象。ただ「ここにはバスはとまりません」という旨の放送が延々と流れ続け、バスロケも動いてはいないようだ。

BRTの待合室。広くて明るい。

バスロケは迂回運行を案内中。

さて…1時間ほど暇になってしまった。フラフラと街を散歩してから、次のBRTがつく前に早めにホームへ。

柳津のまちなみ。「中華そば」と「大福」を出す「西條もちや」が気になるが、日曜の夕方だからかやっていない。

列車は2時間に一本くらいか?記載が一切ない左側が物寂しい。

やってきたBRT(1938K・柳津止)からは18人ほどが降りてきたが、その全員がこのまま気仙沼線列車に乗り継ぐようだ。こういう移動が多いのなら、列車のない時間帯はBRTで直接前谷地へ、という形態なのも頷ける。バスから降りてきた人たちが自分の後ろに並んでしまい、しかしホントに立ち位置はここでいいのか分からず、やや焦る。

 

柳津~前谷地:鉄路として残る「気仙沼線

西日に照らされ、キハ110系がゆっくりと入線してきた。そのまま乗り込み席を確保。

折り返し、前谷地ゆきになる列車がやってきた

列車とバスをからめて。もう夕方だ。

16時26発、932D前谷地行き。このあとはまあ、そのまま列車の旅。暮れゆく仙台平野の端っこを眺めながら、ああ旅も終わるなぁと浸る。のの岳、という駅があり、地図で見て面白いなと思っていたから実物を見れてうれしい。

ふつーのキハ110、ふつーのローカル線だ。

列車は仙台平野をゆく。ずっとリアス海岸にいたし、こういう平野の景色が久しぶりだ。

ぼーっとしていたかったが、よく考えたら帰りの新幹線の予約をしておらず(東日本パスを使っていた)、「はやぶさ」が既に満員で焦って検索していれば、20分ですぐ前谷地につく。

前谷地の手前では石巻線車両と並走し、16時46分着。駅につくとそのまま石巻行・小牛田行にスムーズに乗り換えられるようになっていた。みんな降りて乗り換えてゆくが、小牛田方面への人が多いように感じた。

石巻線列車と並走、きれいなダイヤだ。

前谷地駅。ちいさいがターミナルの風格。

乗り換え列車もすぐに出てしまう。惜しむまもなく、私も小牛田行に乗り換えた。さよなら気仙沼線。5時間弱かけての旅となった。

 

むすび

なかなかBRTというのは面白いもので、鉄道っぽさは濃く残しつつ、バスならでの良さもうまく出しつつ、という印象。パターンダイヤで30分から1時間ヘッド運転、それなりの快速性も確保、となれば、あまり長距離乗らないなら使い勝手は良いのだろうな~と思う。

ただ、気仙沼線って、震災前は気仙沼~仙台2時間切りの指定席付き快速「南三陸」が運行されていた高速路線だったわけで…そういう長距離・高速運転要素がBRT転換でオミットされてしまったのは、まあ部外者ながら、少し残念な気もする。三陸道も全通したし、高速バスとうまく連携したりとか、広域交通については色々と模索が続くのかもしれない。

これから先はきっと、こういうローカル線も増えていくんだろうなと思う。とりあえず、専用道のあるBRTは気になるから、石岡とか日立とか、白棚線とかも行ってみたい。もちろん大船渡線BRTの方も。

海とBRT。ずっと穏やかであってほしい。